2021.04.21

アメリカで奮闘する今野紀花…久しぶりの日本代表合宿に「全力で参加したい」

アメリカでのシーズンを終えて女子日本代表の2次強化合宿から参加している今野紀花[写真]=Getty Images
バスケ情報専門サイト

 4月21日、東京オリンピックに向けて合宿中の女子日本代表がリモート会見を行い、20日から第2次強化合宿に参加したNCAAディビジョンⅠのルイビル大学に所属する今野紀花が参加した。

「うれしさと驚きがありました。アメリカで学んだことが日本でプレーした時にどう発揮できるかなど、間近に感じられるいい機会だと思いました」と日本代表候補選出を知った時の心境を語った今野は、「アメリカも速いのですが、それよりもスピード感があって、そういったところでのアジャストが必要だと一番に感じました」と合宿での感想も語った。

 アメリカでの2シーズンを終えて帰国。「チームでどうプレーするか、ディフェンスのシステムやスカウティングを頭に入れて、試合の中でやるべきことを遂行する。特にディフェンスでは高校でやっていなかったようなシステマティックなディフェンスを新しく学ぶことができ、そこが成長できたと思います。ただ、日本代表では、そのディフェンスシステムは当たり前で、さらにスピードがあります。アメリカでいいことを学べていると思うので、それをスピードある中で実践できるかが合宿に参加して感じたことです」と自身の成長を振り返りつつ、日本代表合宿に向けての考えもしっかりと口にした。

 また、自身の武器について問われると、「2シーズンを通して、特に2年目に3ポイントシュートの確率が上がりました。高校の時や(大学)1年目は3ポイントシュートが無い選手だったので、そこで成長できたのはいいことだと思っています。この合宿でも積極的にオープンになったら打ってしっかり決めていきたいと思いますが、シューターというわけではないので、ドライブでも切り込める選手としてもアピールしたいです」とコメント。

 さらにルイビル大は今シーズン、NCAAトーナメントに出場。チームはベスト8に進出したが、「初めてのNCAAトーナメントは楽しかったという感想が最初に来ます。すごくエネルギーのある大会で、大きい舞台でプレーしたこと、チームメートとプレーできたことが楽しかったです。ただ、楽しかったのですが、負けた原因を振り返るとチームの課題や自分のできなかったこともあって、たくさんの学びがありました。“徹底力”は日本代表でも求められるので、教えられたことを徹底して、速いバスケットの中、レベルの高い選手の中でやらないといけないというマインドはNCAAトーナメントを終えて感じることができたので、あとは徹底して練習するだけです」とも意気込んだ。

アメリカのことや日本代表についての思いを語った今野紀花

 合宿にはU19女子ワールドカップでチームメートであった同級生の奥山理々嘉(ENEOSサンフラワーズ)、東藤なな子(トヨタ紡織サンシャインラビッツ)らも参加。「合宿に呼ばれた時も、2人と同じコートでプレーできると知ってうれしかったのですが、実際、こっちで会ってみると、ディフェンスやフィジカルが強くなっていると感じました。自分がアメリカで頑張っている間に日本でいろんなことを学んで、元からいい選手ではあったけど、うまくなっているなと思い、刺激を受けました」と同級生の頑張りも今野にとってはプラスとなっているようだ。

 東京オリンピックに向けては「東京オリンピックは日本の方たちの前でプレーできるということで、日本のバスケットを知ってもらうなど大きなチャンス。そこに入りたいという気持ちはもちろんあって、この合宿は全力で自分ができること、やってきたことをアピールできるように全力で参加したいと思います」と語った。

取材・文=田島早苗

女子日本代表の関連記事