2024.02.11

日本が属する「死の組」は四つ巴のまま最終戦へ…五輪出場権獲得をシミュレーション

最終戦も宮崎早織(右)、林咲希(左)の活躍に期待 [写真]=fiba.basketball
バスケ情報専門サイト

 パリオリンピックの出場権をかけた「FIBAオリンピック世界最終予選(OQT)」は、中国、ブラジル、ベルギー、ハンガリーの4会場で開催。現地時間の2月8日に大会は一斉にスタートした。日本が属するハンガリー会場は戦前から「死の組」と目されていたとおり、スペイン、カナダ、日本、ハンガリーが1勝1敗で並走。11日の最終日を前に全チームがオリンピックの出場権を獲得できる大接戦となっている。

 11日に行われる最終戦は、カナダvs日本、スペインvsハンガリーの順番で行われる。現在、全チームが1勝1敗で並んでいる状況なので、それぞれの試合で勝った2チームが2勝1敗となりオリンピックの出場権を獲得。敗れた2チームは1勝2敗となり、この2チームの直接対決の結果により順位が決定、オリンピックへの出場権を獲得するチームが決定する。

 日本は第1試合でカナダに勝利すればその時点でオリンピックの出場権を獲得。初戦のスペイン戦で見せたポイントガードの宮崎早織(ENEOSサンフラワーズ)や吉田亜沙美(アイシンウィングス)の前線からの激しいディフェンスを軸に、アップテンポのバスケを展開したい。

 また、ハンガリー戦では勝利したのスペイン戦と比べて40本から28本に下がった3ポイントシュートの試投数にもこだわりたい。確率を上げるのはもちろんだが、相手のマークが来る前にシュートを打つことで試合の主導権を握ることにつながる。日本の生命線である3ポイントシュートの出来が勝敗のカギを握ることにだろう。

 仮にカナダに敗れたとしても第2試合でハンガリーが勝利すれば1勝2敗でスペインと並ぶことになり、直接対決で勝利している日本がオリンピックの出場権を獲得する。ただし、世界ランキングで4位のスペインに対し、ハンガリーは19位。対戦成績では6勝5敗とハンガリーがリードしているが、現在5連敗中で最後に勝ったのは1997年までさかのぼらなければならない。ハンガリーのホームでの試合とはいえ、スペイン有利の予想を覆すことはなかなか厳しい。

 それだけに日本とすればカナダ戦に是が非でも勝ちたいところ。対戦成績では3勝6敗とリードされているが、直近の対戦、2022年、大阪で行われたFIBA女子ワールドカップ2022予選ではオーバータイムの末、日本が86−79で勝利している。この試合、前半を23−40と17点ビハインドで終えたが、後半、そしてオーバータームでカナダを圧倒。OQTの最終戦でも最後まで粘り切る日本のバスケを見せてほしい。

 運命の一戦は、日本時間で23時、ティップオフ予定だ。

最終日(2月11日)組み合わせ
第1試合:カナダvs日本、第2試合:スペインvsハンガリー

パリオリンピック出場権の行方
【第1試合で日本が勝利→出場権獲得】
・第2試合でスペインが勝利→出場権獲得、1勝2敗でカナダとハンガリーが並び、直接対決の結果、カナダが出場権獲得、五輪出場は日本◯、カナダ◯、スペイン◯、ハンガリー●
・第2試合でハンガリーが勝利→出場権獲得、1勝2敗でカナダとスペインが並び、直接対決の結果、スペインが出場権獲得、五輪出場は日本◯、カナダ●、スペイン◯、ハンガリー◯

【第1試合でカナダが勝利→出場権獲得】
・第2試合でスペインが勝利→出場権獲得、1勝2敗で日本とハンガリーが並び、直接対決の結果、ハンガリーが出場権獲得、五輪出場は日本●、カナダ◯、スペイン◯、ハンガリー◯
・第2試合でハンガリーが勝利→出場権獲得、1勝2敗で日本とスペインが並び、直接対決の結果、日本が出場権獲得、日本◯、カナダ◯、スペイン●、ハンガリー◯

女子日本代表の関連記事