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現役高校生ナンバーワンプレーヤーとの呼び声も高いエモニ・ベイツ(イプシプレップアカデミー)。「レブロン・ジェームズ以来の逸材」、「ネクストKD」など、彼を形容するワードの数々は、その期待とポテンシャルの表れと言える。最近は、NBAのトップ選手たちが指導を求める名物スキルコーチ、クリス・ブリックリーのもとで、カーメロ・アンソニー(ロサンゼルス・レイカーズ)とともにワークアウトを実施。シュートフォームの美しさはアンソニーに及ばないものの、3ポイントシュートの確率の高さは稀代のスコアラー顔負けのものだった。
Class of 2022屈指のタレントは、数ヶ月前までミシガン州立大学(MSU)へのコミット(進学)を表明していた。しかし、ベイツは最近になり、「ミシガン州立大のトム・イゾー(MSUのヘッドコーチ)とスタッフには感謝している。でも、僕はリクルートメントを再考することに決めた。自分の将来がどうなるかはわからないけれど、カレッジもプロも、すべての意見に耳を傾けたい」とし、MSUへのコミットを撤回。
さらに、8月上旬には高校卒業を早め、Class of 2021への学年変更を発表。これにより、ベイツは高校のアワードを総なめにし、八村塁(ワシントン・ウィザーズ)の母校であるゴンザガ大学へと進学するチェット・ホルムグレン(ミネハハ・アカデミー)や、爆発的なスコアリング性能で全米に名を轟かせるスコアリングガードのジェイデン・ハーディー(コロナド・ハイスクール)らと同学年となり、より高いレベルに身を置くこととなる。
『On3.com』によると、ベイツは今回の決定にともない、進路をGリーグイグナイト、オレゴン大学、メンフィス大学、ミシガン州立大学の4つに限定。これまでリストに挙がっていたオーバータイム・エリート、ナショナル・バスケットボール・リーグ(オーストラリア)、ベイラー大学、マイアミ大学は、候補から外れたようだ。
NBA入りを目指すベイツにとって、プロであるGリーグイグナイトは非常に魅力的な行き先だろう。1期生であるジェイレン・グリーンとジョナサン・クミンガはドラフトで上位指名を受け、サマーリーグでは早速、大学出身組と完成度の違いを見せつけている。また、プロとしての振る舞いはもちろん、サラリーを受け取りながらNBA入りに備えられるのは、自身の環境面でもポジティブな要素が多い。
それでも、NCAA入りが有力候補であることにも変わりはない。オレゴン大学を率いるダナ・アルトマンは7月下旬に奨学金をオファーしたにもかかわらず、ベイツの選択肢に入ることに成功。かなり遅い段階での申し出であったことを考慮すると、その内容は魅力的だったと見る。また、ボル・ボル(デンバー・ナゲッツ)、ディロン・ブルックス(メンフィス・グリズリーズ)など、毎年のようにNBA選手を輩出している名門で、そうした裏付けもベイツが進学を考慮する要因のひとつだろう。
果たしてベイツはこの先、どのような軌跡を辿ってNBAへ向かうのか。まずは、直近の進路決定に注目が集まる。
文=Meiji