2017.12.20

【2018年殿堂入り候補】資格期間短縮により、アレンやナッシュらが加わり混戦模様

13年に引退したキッド(左)に加え、14年を最後にプレーしていないアレン(右)も候補に入ることとなった[写真]=Getty Images
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 12月20日(現地時間19日)、ネイスミス・メモリアル・バスケットボール・ホール・オブ・フェイムが、殿堂入りするための資格期間の短縮を発表した。

 従来は現役引退後、6シーズン後がその資格だったものの、一昨年からは5シーズンに短縮。そして今回の発表により、選手、レフェリー、コーチは引退後3シーズンが経過すると、殿堂入りの資格を得ることとなる。ただし、コーチに関しては、25年以上のコーチングキャリアを持ち、60歳以上であることが条件となる。

 そうなると、2018年に殿堂入り候補となる選手へ注目が集まるはずだ。

 まず、昨年までの資格となる2012-13シーズンをもって現役を引退した候補として真っ先に挙がるのは、ジェイソン・キッド(元ダラス・マーベリックスほか/現ミルウォーキー・バックスHC)だろう。キッドはキャリア19シーズンをプレーし、いずれもNBA歴代2位となる1万2,091アシスト、2,684スティールを残しており、通算トリプルダブル達成回数で107回という、歴代3位の記録を保持している。

 ただし、次点として候補に挙がりそうなラシード・ウォーレスやグラント・ヒル(共に元デトロイト・ピストンズほか)といった元オールスターたちは、2018年の候補に入らない可能性が高い。

 なぜなら、今回から適用される条件である引退後3シーズンが経過した選手たちを見てみると、レイ・アレン(元ボストン・セルティックスほか)、スティーブ・ナッシュ(元フェニックス・サンズほか)、チャウンシー・ビラップス(元デトロイト・ピストンズほか)といったレジェンドの名前が続いているからだ。

 アレンはオールスター選出10度、2つのチャンピオンリング(08、13年)、歴代最多3ポイントシュート成功数(2,973本)を誇る名シューター。特に、マイアミ・ヒートの一員としてプレーしたアレンが、13年のサンアントニオ・スパーズとのNBAファイナル第6戦、第4クォーター終了間際に決めた劇的同点3ポイントシュートを覚えている方もいるだろう。あのショットがヒートの窮地を救い、第7戦へと持ち込み、2連覇へとつなげたのである。

 ナッシュはサンズ在籍時の05年と06年にシーズンMVPを受賞。通算アシスト数でもキッドに続く歴代3位(1万335本)を記録している名司令塔だ。ビラップスはピストンズ在籍時の04年、ロサンゼルス・レイカーズと戦ったNBAファイナルでMVPに輝いた実績が光る。それに03年から09年まで、7年連続でカンファレンス・ファイナルをプレーしており、所属チームを勝利へと導く司令塔として知られる選手だった。

ナッシュ(左)とビラップス(右)は、2000年代のNBAを代表するPGだった[写真]=Getty Images

 2018年の殿堂入り候補は、12月22日(同21日)に発表される。はたして誰が候補に入るのか。来年の殿堂入り式典が早くも楽しみでならない。