2018.04.11
さらにさかのぼること約8年前、ミッチェルはレブロン・ジェームズ(クリーブランド・キャバリアーズ)が自身の去就を語った『ESPN』の特番「The Decision」の現場にいた。
それが今や、ミッチェルはスコアリングリーダーとして、プレーオフ進出を目指すジャズをけん引している。3月1日(現地時間2月28日)終了時点で、ルーキートップとなる平均19.6得点に加え、3.5リバウンド3.5アシスト1.5スティールを挙げている。平均出場時間(32.4分)はチームトップと、ルーキーながら主軸として活躍している。昨年のドラフト1巡目13位指名だったことを考えると、今季のルーキーで最大級のうれしい誤算と言えるだろう。
ところがミッチェル自身、カレッジを2年で終えてNBAにアーリーエントリーする予定はなかったという。現地メディア『USA TODAY Sports』に対して、ミッチェルはこう語っていた。
「僕のプランはNBAに行くことだったんだけど、カレッジ2年目を終えて行くというものではなかった。(NBA入りするためには)もっと時間がかかると思っていたんだ。徐々に成長して、いずれはNBAでプレーしたいと思ってた。でもいろいろなことが急激に起きたんだ。今起こっていることはかなりクレイジーだし、僕にとっては非現実的なんだ」。
だが現実として、ミッチェルはルーキーの中でトップレベルの存在感を見せている。2011年のブレイク・グリフィン(現デトロイト・ピストンズ)以来となる40得点以上を2度も達成。さらに、過去20年でルーキーとして平均19得点以上を残した選手は8人しかおらず、そのいずれもドラフト1巡目全体4位までに指名された選手だった。そのことからも、ミッチェルの能力の高さは際立っていると言っていい。
もっとも、今季のルーキーはミッチェルだけでなく、オールラウンドな成績を残すベン・シモンズ(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)や落ち着いたプレーを見せているジェイソン・テイタム(ボストン・セルティックス)やカイル・クーズマ(ロサンゼルス・レイカーズ)など好選手が多い。
それを示すように、2月28日(同27日)終了時点で平均2ケタ得点を挙げているルーキーは12人もおり、この人数は08-09シーズン以来の好記録となっている。
だがその中でも、やはりエースとしてジャズをけん引するミッチェルは見事な成績とインパクトをリーグに与えていることは間違いない。現地メディアではミッチェルと新人王獲得を争う最大のライバルはシモンズだと言われているが、ジャズをプレーオフへと導くことができるならば、ミッチェルこそが“最も価値のある活躍をしたルーキー”という称号を得るのではないだろうか。
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