2018.10.14

ニックスが元オールスターセンターのジョアキム・ノアを解雇

ノアはキャリア11年を誇るベテランセンター[写真]=Getty Images
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ブルズではリーグ有数のディフェンシブセンターとして活躍

 10月14日(現地時間13日)、ニューヨーク・ニックスはキャリア11年を誇るベテランセンター、ジョアキム・ノアをウェイブした。複数の現地メディアによると、ノアは週明けに制限なしのフリーエージェント(FA)になることが濃厚だという。

 2006、07年とフロリダ大の主力としてNCAAトーナメント2連覇を果たしたノアは、07年ドラフト1巡目9位でシカゴ・ブルズに指名されてNBA入り。

06年にはNCAAトーナメントの最優秀選手(MOP)に選出されたノア[写真]=Getty Images

 ルーキーシーズン(07-08)から平均20分以上のプレータイムを得たノアは、持ち前のエネルギッシュなプレーで主にディフェンス面で奮闘。09年のプレーオフ1回戦では、前年の覇者ボストン・セルティックスを相手に大活躍。第7戦までもつれる大熱戦となったシリーズで全7試合に先発出場し、平均38.7分10.1得点13.1リバウンド2.3アシスト2.1ブロックを記録。3度の延長までもつれた第6戦では、残り35.5秒に決勝点となる3ポイントプレーを決めるなど、随所にその存在感を示した。

 トム・シボドー(現ミネソタ・ティンバーウルブズHC)が指揮官に就任した10-11シーズンから先発センターに定着すると、デリック・ローズやルオル・デン(共に現ウルブズ)らと共にリーグトップクラスの成績を残す強豪の一員としてプレー。13-14シーズンにはいずれもキャリアハイとなる平均12.6得点11.3リバウンド5.4アシストを記録するなど、ブルズに不可欠な選手に。

 ノアはブルズ時代、13、14年にはオールスター選出、14年に最優秀ディフェンシブプレーヤー賞(DPOY)を獲得するなど、リーグ有数のディフェンシブ・ビッグマンへと台頭。オールNBAファーストチーム(14年)、オールディフェンシブチームには3度(うち2度はファーストチーム)選ばれた実績を誇り、感情を前面に出す選手としてファンからも愛されていた。

ノアはブルズの守護神としてペイントエリアに君臨[写真]=Getty Images

33歳のベテランセンターはどこへ行く!?

 ところが、16年夏に4年7,200万ドル(現在のレートで約80億6,400万円)でニックスと契約すると、ケガもあって出番が減少。昨季は出場わずか7試合で平均5.7分1.7得点2.0リバウンドに終わっていた。そのため、ノアは今季を前にニックスを退団するだろう、というのがもっぱらのウワサとなっていた。

 今年7月にデイビッド・フィズデールHCが新たな指揮官に就任後、ノアは「この先、どうなるかは僕にもわからない。でもコーチはいい人だね。1つ言えるのは、僕がニューヨークを愛しているということさ」と語っていたが、開幕直前というこの時期にニックスへ別れを告げることとなった。

 211センチ104キロのノアは33歳と、まだ引退するには早いはず。今夏はトレーナーと共に熱心にトレーニングを行っており、ゲームライクなシチュエーションでショットを決めるなど、昨季の汚名返上に燃えている。

 気になるノアの契約先だが、シボドーHC率いるウルブズは『ESPN』に対して「(ノア獲得には)関心がない」と口にしているため、そのほかのチームとなる。

 フロリダ大時代の恩師ビリー・ドノバンが指揮するオクラホマシティ・サンダー、同大のチームメート、アル・ホーフォードが所属するセルティックスという線もあるが、いずれもビッグマンの頭数は足りているだけに、ノアと契約するかどうかは微妙だろう。開幕直前の中、ノアの今後の動向に注目していきたい。

ノアは33歳になったものの、ディフェンス面ではまだ活躍できる場があるはず[写真]=Getty Images