2019.04.08
3月23日(現地時間22日)のサンアントニオ・スパーズ戦。ヒューストン・ロケッツのジェームズ・ハーデンが驚異の61得点を奪取する超絶パフォーマンスを見せつけてロケッツが勝利を飾った。
46勝27敗としたロケッツは、ウエスタン・カンファレンス3位の座を堅持。ウエストで同率首位のゴールデンステイト・ウォリアーズとデンバー・ナゲッツとは4.0ゲーム離れているものの、4位のポートランド・トレイルブレイザーズ(44勝27敗)が1.0ゲーム差で追いかけるという、タフな状況は続く。
それでも、この日ハーデンが見せたプレーの数々は強烈なインパクトを残したことは言うまでもない。ロケッツのマイク・ダントーニHCは試合後、『ESPN』へこう語っていた。
「これ以上すごいことがあるか、私には分からない。彼は今夜の試合を終えた後もジムでトレーニングしていた。たぶん、そんな選手はこれまで見たことがないね。ジェームズがスパーズ戦で見せたのは、ベストパフォーマンスの1つだった」。
キャリア11年を誇るベテランで、ロケッツ在籍2年目をプレーするジェラルド・グリーンは「彼がこの日決めたいくつかのショットは、本当に注目すべきものだった。僕はこれまでにたくさんのバスケットボールゲームを見てきたし、数多くの選手たちを相手にプレーしてきた。それでも、彼のタレントはこれまで見たことがないものだと感じる。誰も彼のことを止めることができないからね。(オフェンス面で)彼には弱点らしい弱点がないんだ。彼のことを止めることができるのは、コーチが彼をベンチに引っ込めるか、レフェリーたちが彼にファウルアウトを宣告するくらいだろうね」と感嘆している。
今季2度目となる61得点(キャリアハイ)をたたき出したことで、ハーデンは1シーズンに2度の60得点ゲームを達成。『Elias Sports』によると、この記録を残した選手はNBA史上3人のみ。ハーデンはウィルト・チェンバレン(元フィラデルフィア・ウォリアーズほか)、マイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)、コービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)と並ぶ超エリートクラブに仲間入り。
さらに、通算3度目の60得点超えをマークしたことで、ハーデンはチェンバレン(32度)、コービー(6度)、ジョーダン(4度)、エルジン・ベイラー(元レイカーズ/3度)に次ぐ史上5人目の選手となった。
今季のハーデンは、2位のポール・ジョージ(オクラホマシティ・サンダー/平均28.2得点)に大差をつける平均36.5得点でリーグトップを独走しており、2年連続の得点王は確定と言っていい。
まるで何かにとりつかれたかのようにスコアリングを重ねるハーデン。日々のモチベーションになっているものは何なのか。スパーズ戦終了後、ハーデンは『NBA TV』へこう語っていた。
「バスケットボール史上において、俺はベストプレーヤーの1人になることができるチャンスを得たんだ」
史上有数のバスケットボールプレーヤーとなるべく、はてしなく険しい道を歩むハーデン。とてつもなく高い壁ではあるものの、ハーデンはトップを目指して今後も戦い続けるに違いない。
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