2019.05.14
5月7日(現地時間6日)、3連覇を狙う王者ゴールデンステイト・ウォリアーズ(2勝1敗)が、ヒューストン・ロケッツ(1勝2敗)のホーム、トヨタ・センターに乗り込み、カンファレンス・セミファイナル第4戦に臨んだ。
第1クォーター。このシリーズ不調のステフィン・カリーが11得点をたたき出し、ウォリアーズが28-25と3点リードで終え、さい先の良いスタートを切る。
だがロケッツも黙ってはいない。第2クォーター序盤にクリス・ポールの長距離砲で追いつくと、エリック・ゴードンの3ポイントで逆転。その後シーソーゲームが続く中、徐々にリードを奪っていく。
同クォーター中盤。ロケッツはPJ・タッカーがフリースロー2本を決めると、ジェームズ・ハーデン、イマン・シャンパートが続けて3ポイントを放り込み、ゴードンの3ポイントプレー、オースティン・リバースの長距離砲も決まってリードを2ケタへと広げる。ウォリアーズはアンドレ・イグダーラがブザービーターで3ポイントをねじ込むも、61-54のロケッツ7点リードで試合を折り返す。
後半に入ると、ロケッツはハーデンやタッカーの3ポイント攻勢で点差を広げていき、第3クォーター残り7分52秒で77-60と、17点のリードを奪ってみせた。すると今度はケビン・デュラントがスイッチを切り替えてアタックモードに。デュラントはフリースローやレイアップ、ジャンパーに3ポイントとショットの雨を降らせて、残り約1分に4点差まで詰め寄る。
それでも、ロケッツはハーデンとシャンパートが加点していき、9点リードで第4クォーターを迎える。最終クォーター序盤にはハーデンとリバースのショットが決まり、残り10分47秒で王者から13点リードを奪う。
といっても、ウォリアーズがこのまま勝利を簡単に譲ることはなかった。デュラント、カリー、ドレイモンド・グリーンが交互に加点していき、残り19.3秒にカリーの3ポイントで2点差まで追い上げる。
しかし、ロケッツがハーデンとポールのフリースローで得点する中、ウォリアーズはデュラントとカリーが決定打となる3ポイントを狙うもリムに嫌われ、最終スコア112-108でロケッツが逃げ切り、シリーズ戦績を2勝2敗のタイへ持ち込んだ。
王者の猛追を振り切ったハーデンは「クレイやステフといった選手たちと対峙する場合、彼らがコート上を走り回って3ポイントを放ってくる。それらを完璧に防ぐチャンスはないに等しいんだ。俺たちにとって唯一のチャンスというのは、身体を近づけてすべてのショットに対して手を突き出して妨害することなのさ」と振り返った。
ロケッツはこの試合、ウォリアーズの3ポイント成功率をシリーズワーストの24.2パーセントに抑え込むことに成功している。
だがタッカーは「僕らはもっとうまくプレーしていかなきゃ」と語っており、チームとしてまだベストな状態ではないという。そして「もっとアグレッシブにならないとダメだ」と、まったく満足できていないと明かした。
ロケッツでは6本の3ポイントを放り込んだハーデンがゲームハイの38得点に10リバウンド4アシスト2ブロック、ゴードンが20得点、出場時間帯における得失点差で両チームトップの+11を記録したタッカーが17得点10リバウンド2スティール、ポールが13得点8リバウンド5アシスト、リバースが10得点6リバウンド3アシスト2スティール。
一方のウォリアーズでは、デュラントが34得点7リバウンド5アシスト、カリーが30得点8アシスト、グリーンが15得点10リバウンド5アシスト2スティール、クレイ・トンプソンが11得点7リバウンド、イグダーラが7得点8リバウンドをマーク。
ウォリアーズのスティーブ・カーHCは「彼らはフィジカルにぶつかってきた。我々は対抗しようとしたが、十分ではなかった。我々を打ち負かそうとするならば、それがベストな方法なんだと思う」と分析。この日の敗因については「今夜、我々はすばらしいショットを放つチャンスを得たとは思っていない。我々はもっと落ち着く必要があるし、集中力を高めていかなければならない」と語っていた。
両チームによるシリーズ第5戦は、9日(同8日)にウォリアーズのホーム、オラクル・アリーナで行われる。勝利したチームがカンファレンス・ファイナル進出に王手をかけるのだが、最終戦までもつれる様相となってきたと言っていいだろう。
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