2019.10.01
今夏オクラホマシティ・サンダーからヒューストン・ロケッツへとトレードで移籍したラッセル・ウェストブルックは、リーグの中でも指折りのエキサイティングなプレーヤーだ。
筋骨隆々の肉体に抜群のアスレティック能力を兼備する190センチ90キロのポイントガードは、毎試合ベストなパフォーマンスを見せるべく入念な準備を行い、ゲームでは闘争心むき出しで“勝利”を目指してハードに戦う頼もしい男でもある。
新天地ロケッツにはジェームズ・ハーデンというリーグ最高級のスコアラーが君臨しており、今季はオフボール(ボールを持たない状態)でプレーする機会が増えることが予想される中、ウェストブルックは「俺はボールなしでも十分プレーできる」と移籍後に語ってきた。
前代未聞の3シーズン連続で平均トリプルダブルを記録しているウェストブルックは、昨季までのキャリア11シーズンで平均23.0得点7.0リバウンド8.4アシスト1.8スティールとオールラウンドな成績を残している。
9月12日(現地時間11日)に現地メディア『The Athletic』へ掲載された記事の中でも、ウェストブルックはハーデンとのプレーについて、「俺たちは互いにオフボールの状態でもうまくプレーできると思ってる」と自信満々に言い放っていた。
同メディアによると昨季終了後、ハーデン自身がロケッツのフロントに対してウェストブルックと一緒にプレーするというアイデアが好きだ、と伝えていたという。
サンダーで3シーズンを共にプレーしてきたハーデンとウェストブルックは今季再びタッグを組み、オクラホマシティで成し遂げることができなかったチャンピオンシップ獲得を目指すこととなる。
ハーデンとのタッグ再結成で注目が集まる中、ウェストブルックはサンダー在籍時のことを交えてこう語っている。
「俺たちはオクラホマシティで一緒にプレーしてきた。特にゲーム終盤では、多くの時間帯でジェームズはボールハンドラーを務めて、俺はオフボールの状況でプレーしてきたんだ。(オフボールであろうと)俺はまったく問題ないね。前にも言ったけど、オフェンス面で俺は自分の手にボールがなくても十分にプレーできるんだ。ゲームの中で俺はすごいことを数多くこなすことができる。だからこのチームでも楽しみにしているんだ」。
今季はウェストブルックがピック&ロールからドライブで相手リングを強襲し、情け容赦ないダンクをたたき込むシーンは減るだろう。だがコート上を動き回り、一瞬の隙をついてカットし、ハーデンから絶妙なパスを受け取って破壊力満点のダンクをさく裂させるシーンは誰もが見てみたいと思うプレーのはず。
この超強力デュオの周囲にはエリック・ゴードンやPJ・タッカー、クリント・カペラがおり、ベンチにもオースティン・リバースやジェラルド・グリーンといった選手が名を連ねている。
昨季まで在籍していたクリス・ポール(現サンダー)の安定感も捨てがたいものの、リーグトップクラスの爆発力を持つウェストブルックの加入で、ロケッツがどのようなチームへと化していくのかは今季最も注目すべきポイントの1つと言っていいはずだ。
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