2019.10.10

キャブスに忠誠を誓うケビン・ラブ「僕はこの場所にいたい」

チームの顔として、キャブスをけん引するラブ[写真]=Getty Images
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忠誠を誓う一方、ビジネスであることも理解するラブ

 2014年のオフシーズン、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)がクリーブランド・キャバリアーズへ復帰した際、カイリー・アービング(ブルックリン・ネッツ)に続いて、3人目のスター選手としてトレードでやってきたケビン・ラブ(キャブス)。2013-14シーズンまでミネソタ・ティンバーウルブズでオールスターレベルの活躍を続けるも、プレーオフ進出の経験はなく、優勝争いに加わることを望んだ。その後、レブロンが在籍していた2017-18シーズンまでの4シーズンの間、プレーオフ1回戦で肩を脱臼してシーズンアウトとなった2014-15シーズンを除いて3度NBAファイナルの舞台に立ち、2016年には悲願の優勝を経験した。

 4年連続でファイナルに進出していたキャブスだが、2018年のオフシーズンにレブロンがレイカーズへ移籍したことで再建の道を歩むことになる。ラブの去就も注目されたが、4年1億2000万ドル(約130億円)で大型契約に合意。現在は優勝経験あるベテランとして、若手たちをリードしている。

『NBC Sports』によると、ラブは現在のキャブスに対し、「この場所にいたいと強く思う。いつもそう考えているんだ」と、球団への愛を語り、「これがNBAのビジネスであることはわかっている。特に去年に関して言えば、その年の夏の転換期は予測ができないもので、この先何が起こるかわからなかった。もし彼らが若手を中心とするならば、それはありえる事例だった」と振り返った。

レブロン(右)が去った現在も、ラブ(左)はベテランとして活躍している[写真]=Getty Images

 続けてラブは、「けれど面白いのは、僕のエージェントは、『おい、君はトレードされそうだ。トレードが成立しそうな話が行われている』というふうに、夏の間に電話してくることはなかった」とつづり、「もちろん、何とかして成立させる話があったことだろう。僕はただ、前へ進み続けて正しいことを行うだけさ。なぜなら僕らは、素晴らしいグループの一員だからね」と、チームへの忠誠を誓いながらも、リーグのビジネスに関して理解を示した。

 キャブスが優勝争いに加わっていた時は、優秀なストレッチ4としてチームを支えたラブ。チームの栄光が過去のものとなった今でも、球団を愛し、全力を尽くすその姿は、まさにフランチャイズプレーヤーと呼べる精神なのではないだろうか。

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