2019.12.03
今夏オフシーズン、ロサンゼルス・クリッパーズは当時フリーエージェントだったカワイ・レナードから提案された、もう1人のスター選手を獲得すれば契約するという条件を受け入れ、トレードでオクラホマシテイ・サンダーからポール・ジョージの獲得に成功。これにより、当初トレードの予定がなかったサンダー側は、それまでチームのフランチャイズプレイヤーだったラッセル・ウェストブルックもヒューストン・ロケッツへ放出し、将来の複数指名権と有望選手たちを獲得し、再建へと向かうことになった。
もともとジョージは優勝を求めて2017年にインディアナ・ペイサーズからトレードでサンダーという新天地にたどり着き、そこでウェストブルックと合流を果たした。2017-18シーズンの後にフリーエージェントになったがチームと再契約をし、サンダー2年目で攻守でMVP級の活躍を披露。しかしプレーオフ1回戦でポートランド・トレイルブレイザーズに敗れ、肩の故障を抱えながら懸命に戦いながらも、悔しい形でシーズンを終えた。
サンダーでは個人としてはキャリア最高のパフォーマンスを見せたが、チームとしてはなかなか優勝につながる勝利に結びつけることは難しいように思えた。そうした時、クリッパーズからトレードの話があることを聞かされたジョージは移籍を決断。こうしてわずか2年でウェストブルックとは袂を分かつこととなった。
お互いにウェスタン・カンファレンスの今季優勝候補とも言われる強豪へ移籍し、倒さなければならない敵同士となったジョージとウェストブルック。11月23日(現地時間22日)にはクリッパーズとロケッツが激突し、122-119でクリッパーズが勝利したが、現地記者でクリッパーズを担当するトマー・アザリー記者によれば、ジョージはウェストブルックに関して以下のようにコメントした。
「彼の(試合に対する)アプローチというのは素晴らしい。彼は常に準備を整えてやってきて、コートに足を踏み入れるんだ。彼との競争は楽しかったよ。ラスは今でも友人だ。彼がどこに所属していようと、この僕らの関係は変わらないと思う」
この夏にはスター選手含む多くの選手たちが移籍したことでリーグの勢力図が大きく変化し、ジェームズ・ハーデンとウェストブルック率いるロケッツと、レナードとジョージが率いるクリッパーズがプレーオフで激突する可能性はある。プライベートでは今でも友人関係である2人だが、いざファイナル進出をかけたポストシーズンで対決するとなれば、果たしてどんな戦いを繰り広げるのだろうか。
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