2019.12.16

レナードとジョージが語るチーム理念…無私と謙虚さで一体感を醸し出すクリッパーズ

今季からクリッパーズをけん引するジョージ(左)とレナード(右)[写真]=Getty Images
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レナードとジョージが語るチームの理念

 今夏オフシーズン、フリーエージェントでカワイ・レナードとトレードでポール・ジョージを獲得し、リーグに激震を与えたロサンゼルス・クリッパーズNBAにおいて攻守ともに優れた活躍をするツーウェイプレーヤーとして知られる両選手の獲得は、昨季スター選手不在の中でプレーオフに進出したクリッパーズを、一気に優勝候補の1つへと変貌させたことに他ならない。

 今季はレナードが膝のコンディションを理由に数試合をすでに欠場、ジョージも肩の手術からの復帰のために開幕からやや遅れたが、2人が同時にコートに立つことが増えてからはチームは上向き始め、12月16日(現地時間15日)の時点で20勝8敗とウェスタン・カンファレンスの2位。チームには若手のランドリー・シャメットイビツァ・ズバッツ、情熱的なパトリック・ビバリー、ベンチからチームに絶大な影響を与えるモントレズ・ハレルルー・ウィリアムズら優秀なロスターが揃っており、レナードがロードマネジメントを理由にコンスタントに出場できていなくても、昨季に引き続きチームの安定感は高いと見ていいだろう。

「他の誰かがスコアリングで力を貸してくれることは素晴らしいね。また僕にとっても試合がよりやりやすくなるのも素晴らしい」と、『ESPN』をとおしてコメントするのはレナードだ。クリッパーズはもちろん今季はレナードとジョージを中心としたチームだが、今シーズン平均19.9得点をマークしているウィリアムズが勝負どころでクラッチショットを沈めるなど、他のメンバーたちもエース2人の重荷を軽減している。

「ただ試合に勝利したい。たとえ僕が10得点でポールが40得点であろうが、あるいはその逆であっても。あるいはルーやハレル、他の仲間たちが素晴らしい活躍をしてくれたのなら、それこそが僕が描いてることだ。ただ試合に勝利することを頭の中で描いている」と、チームメートへ信頼するレナード。また彼は、「僕らは今でもケミストリーを構築しようとしている段階。改善途中でもある」とし、シーズンが4分の1経過した現在から、さらに完成度を高めていく意思を示した。

今季リーグにおける驚異的な“デュオ”の1つであるジョージ(左)とレナード(右)[写真]=Getty Images


 一方でもう1人のスターであるジョージもチームの現状に関して、「僕たちはともに謙虚な姿勢でいると思う。このチームは自分とカワイ以外のメンバーもそういった姿勢なんだ」と、同メディアへ語る。「楽しむこととエネルギッシュであること好み、僕ら自身がもたらすもの、謙虚な心構えといったものが、まさしく他の皆とともにうまくかみ合っている。そういう性分に逆らうことはない。僕らは楽しんで試合にも勝利するためにここにいるんだ」とし、チームの理念に関してつづっている。

 先日はミネソタ・ティンバーウルブズ戦でレナードが42得点、ジョージが46得点と2人がシーズンハイを叩き出す試合もあり、改めてクリッパーズが恐るべきスターを2人も加えたことが驚異的であることをリーグに知らしめた。ジョージは肩のコンディションが好調であると話し、またレナードも膝の状態を整えてポストシーズンにピークを持っていくことだろう。果たしてレギュラーシーズン終了の時点でどういった完成度を誇っているか、今後も目が離せない。

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