2020.07.29

ラプターズ指揮官がチームの完成度について言及「特別な選手たちが多く集結している」

今季で就任2年目、見事な采配でラプターズを東の2位に導いているナースHC [写真]=Getty Images
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今季素晴らしい指揮で東の2位へとラプターズを導いているナースHC

 昨季NBAファイナルを見事制覇し、悲願の球団初優勝を成し遂げたトロント・ラプターズ。開幕前にはトレードでスーパースターのカワイ・レナード(ロサンゼルス・クリッパーズ)、リーグ屈指のシューターであるダニー・グリーン(ロサンゼルス・レイカーズ)、シーズン途中には万能型ビッグマンのマルク・ガソルの獲得に成功した。さらに長年チームを指揮していたドウェイン・ケイシー前HC(ヘッドコーチ)から、それまでアシスタントコーチを務めていたニック・ナースが指揮官へと交代。これらの改革が功を奏し、ラプターズは頂点に輝くことになった。

 チャンピオンシップのパレードでは、約300万人もの人々が詰めかけるほど、トロントでは凄まじい熱狂と感動に包まれた。だがこの優勝において重要な活躍をしたレナードとグリーンは、今季開幕前にそれぞれクリッパーズとレイカーズへと移籍。新たなシーズンを前に、大幅な戦力ダウンは決して否めなかった。しかし今シーズンはパスカル・シアカムがオールスターに初選出されるなど、チームのエースとして大きな成長を遂げる。またガソルやサージ・イバカカイル・ラウリーなどベテランの主力選手たちがケガで欠場する中でも、ナースHCの見事な采配により、今季は戦績46勝18敗とイースタン・カンファレンスの2位に位置付けている。

 周囲の人々のシーズン前の厳しい意見対して、今季は素晴らしい結果を残しているナースHC。ラプターズの番記者であるジョッシュ・レーベンバーグ記者によれば、「我々にとって、それ(開幕前の人々の予想)はおもわず笑ってしまうことだったと思う。笑い飛ばしたさ」と、彼はコメントしたそうだ。「カワイとダニーというこのチームに大きく貢献していたメンバーを失ったことは間違いない。だがそれは深刻な問題ではなかった。それよりも我々は今シーズンをやりきらなければいけないと決意し、最終的に人々も私たちを認めるだろうと考えていた。チームはそういう気持ちでシーズンに挑んできたし、私個人としても、ここラプターズで優勝を達成する前の期間においても、そういった闘志を抱いてきたんだ」と、語っている。

 またナースHCはラプターズのメンバーを高く評価している。「このチームには、特別な選手たちが多く集結している。MVPの候補として議論されるような選手ではないのかもしれない。だがカイルやフレッド(バンブリート)、マルクとサージ、そしてパスカルといった選手たちは、私にとっては非常に特別な選手たちだ」と、言葉にした。昨季の主力が退団した中でも、チームは高い競争力を維持しており、今季の最優秀ヘッドコーチ賞の可能性もあるナースHC。来たるシーズン再開においてラプターズがどのような戦いを披露してくれるのか、目が離せない。

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