2021.06.28

1勝3敗の窮地に陥るも、クリッパーズ指揮官はシリーズ突破へ「十分可能だと思う」

シリーズ勝利を信じるタロン・ルーHC[写真]=Getty Images
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 今年のプレーオフで、ロサンゼルス・クリッパーズはダラス・マーベリックスとのファーストラウンド、ユタ・ジャズとのウェスタン・カンファレンス・セミファイナルで、いずれも2連敗スタートだった。

 それでも、1回戦では2勝3敗から2連勝してマブスを下し、ウェスト準決勝では2連敗から4連勝を飾り、いずれも劣勢からはい上がってシリーズを制している。

 だがフェニックス・サンズとのウェスト決勝では第3戦こそ制したものの、第4戦を80-84で落としたことで、1勝3敗と絶体絶命の窮地へと追い込まれてしまった。

 NBAプレーオフ史上、4戦先勝のシリーズで3勝1敗としたチームの戦績は251勝13敗(勝率95.1パーセント)、カンファレンス・ファイナルでは52勝4敗(勝率92.9パーセント)と圧倒的に有利であり、90パーセント以上の確率でサンズがこのシリーズを制するというのが大方の予想だ。

 しかも、クリッパーズはプレーオフで平均30.4得点7.7リバウンド4.4アシスト2.1スティールを残すカワイ・レナードが右膝の捻挫のため離脱しており、6月29日(現地時間28日)に行なわれる第5戦も欠場することが濃厚のため、絶対的に不利と言わざるをえない。

 もっとも、タロン・ルーHC(ヘッドコーチ)は「我々はユタを倒した。しかも(2連敗から)4連勝でね。だから、(1勝3敗からの3連勝も)十分可能だと思う」と口にしていた。

 ルーHCはクリーブランド・キャバリアーズを指揮していた2016年のNBAファイナルで、ゴールデンステイト・ウォリアーズ相手に1勝3敗から奇跡の3連勝を飾ってチャンピオンに輝いた実績がある。

 ただ、当時のチームにはレブロン・ジェームズ(現ロサンゼルス・レイカーズ)、カイリー・アービング(現ブルックリン・ネッツ)というリーグ屈指の選手が2人もいたこと。さらにはウォリアーズは第5戦でドレイモンド・グリーンが出場停止となっており、シリーズの流れが変わる要素があった。

 もしレナードが復帰、あるいはサンズの主力が戦線離脱を余儀なくされるようなアクシデントでもない限り、クリッパーズが形勢逆転することは相当厳しいというのが現状だ。

 はたして、ルーHCが指揮するクリッパーズは盤石のサンズを相手にどのようにして崩していくのか。1敗も許されない状況の中で戦うクリッパーズにも注目していきたい。

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