2024.05.27
ロサンゼルス・レイカーズは、「NBAプレーオフ2024」1回戦で昨シーズン王者のデンバー・ナゲッツに敗れ、シーズンに終わりを告げた。ディアンジェロ・ラッセルや八村塁が本来の実力を発揮しきれなかったこと、ジャマール・マレーのプレーオフにおける勝負強さが如実に表れたことなど、噛み合いの悪さもあったが、“レイカーネイション”が不完全燃焼なのは否めないだろう。
そんなレイカーズにまつわるトピックで早速取り沙汰されているのが、レブロン・ジェームズの進退である。常識外れのプレーレベルをキープしているものの、NBAでのキャリアは21年に到達。最近では引退を示唆するようなコメントも溢れ、残された時間は決して長くない。
だが、『The Athletic』によると、“キング”は、あと2シーズンはリーグでプレーする計画があるという。レブロンはレイカーズとの現行契約をあと1年残しており、来シーズンは5140万ドル(約81億1400万円)のプレーヤーオプションを所有する。しかし、彼にはオプションを破棄してフリーエージェントとなり、それから新契約を結ぶ計画もあるようだ。
レブロンはオプトアウト(契約解除)をすることで、レイカーズのオフシーズンの過ごし方を見極めることができる。彼はコートを後にするまで、もう一度リーグの頂点に登り詰めることを目標としており、バランスの取れたロスターの構築を求めている。特に近頃のレイカーズはポイントガード獲得の噂が後を絶えず、2シーズン連続でナゲッツ相手に不安定なパフォーマンスを披露したラッセルは、球団が所有する1巡目指名権とともに、交渉テーブルに上がることが推測されている。
また、最近でこそ情熱は収束傾向にあるものの、レブロンは度々、息子ブロニー・ジェームズとの共演を望んできた。歴代最多得点記録保持者は、ブロニーと同じコートに立てれば対戦相手でも構わないとしているが、球団関係者によると、レイカーズは“キング”の夢を叶えるために、ブロニーのドラフト指名を前向きに検討しているという。
それでも『The Athletic』は、レブロンのファーストオプションがレイカーズとの再契約であるとしている。その理由として、球団社長であるジニー・バス氏との友好な関係性が挙げられる。2月にはゴールデンステイト・ウォリアーズとのトレードが噂され、ウォリアーズのオーナーであるジョー・レイコブ氏が門戸を開いたとされているが、レブロンは西海岸にとどまることを選択した。
現役続行の噂には、代理人であり親友でもあるリッチ・ポール氏の裏付けもある。クラッチスポーツの創業者は「まだ彼のタンクには2〜3年のキャリアが残されている」とコメントしており、裏を返せば、レブロンが引退までにコートに立てる機会は200試合前後しかないということになる。
だが、レブロンはプレーオフ敗退後、自身の将来について言葉を濁し、家族を最優先すると述べた。
「正直、家族の元へ帰りたいだけだ。スケジュールを確認するよ。息子の1人がNBAドラフトにエントリーするか、大学に戻るかを決めかねている。もう1人の息子はAAUでバスケットボールをプレーしている。娘もバレーボールを頑張っていて、妻は素晴らしいサポートをしてくれている。今は家族が何よりも優先だ。そして、数カ月後にはラスベガスでトレーニングキャンプが始まるから、アメリカ代表のために体を休ませる必要がある。当面はこれに集中したい」
自身のSNSからも家族との時間だけを考えており、将来のことは身内と相談して決める旨を強調。ただし、肉体的にも精神的にも、カウントダウンは確実に始まっている。今夏の決断は、華々しいキャリアのフィナーレを定めるものとなるだろう。
文=Meiji
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