2021.10.04
今シーズン、フェニックス・サンズとのNBAファイナルを制し、50年ぶりとなるNBAチャンピオンに輝いたミルウォーキー・バックス。その中心的な選手だったのはヤニス・アデトクンボだろう。2013年にリーグにやってきたころはまだ体が出来上がっていなかったが、年々厳しいトレーニングを重ねることでビルドアップに成功し、様々なスキルも習得。2017年には最優秀躍進選手賞(MIP)、2019年と2020年にはレギュラーシーズンMVPを受賞した。
これまでなかなかファイナルに到達できずに苦渋を味わったものの、遂に悲願の優勝を達成したアデトクンボ。ここまで険しい道のりだったが、ロサンゼルス・レイカーズのレジェンドであるコービー・ブライアントの後押しがあったことを、優勝後の記者会見で打ち明けた。
というのは2017年にコービーがツイッターを通して、アデトクンボに『MVPを取るんだ』という言葉を送ったのが始まりだった。「初めは冗談交じりのやり取りだった。当時彼は色んな選手に特定の課題を与えていて、『僕の課題は?』と聞いてみたんだ。すると彼からは『MVP』と返ってきたから、ジョークだろうと思ったよ」と、当時を振り返る。
— Kobe Bryant (@kobebryant) August 27, 2017
「実際に返答してくれるとは思ってもいなかったからね。でも彼にそう言われたら、なんだか達成できるように思えてきて、『コービー・ブライアントは僕ができると信じてくれている』と、感じたんだ」と、アデトクンボ。「高いレベルでプレーしてチームをけん引し、MVPも勝ち取る。実現させるためにも自分を追い込む必要があった」と、語っている。
その2年後にアデトクンボはキャリア初となるMVPを2019年に受賞。すると同年にコービーは「MVPおめでとう。次のゴールは優勝だ」と、アデトクンボへエールを送っていた。そしてさらに2年の月日が流れた2021年、とうとうアデトクンボは優勝を果たし、コービーからのチャレンジをコンプリートしてみせた。
My man….M.V.P. Greatness. 🙌🏾💪🏾 Next up: Championship. #MambaMentality https://t.co/dhZTFI1Aam
— Kobe Bryant (@kobebryant) June 25, 2019
コービーは現役引退後、多くの現役選手たちを直接指導し、またアドバイスを送るなどして次世代の発展のために力を注いでいた。多くの選手たちがコービーに尊敬の念を送るなか、アデトクンボもまたそのうちの1人だった。こうしてアデトクンボが大きな課題を見事に完遂したことで、きっとコービーも喜んでいることだろう。
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