2021.08.29

昨季NBAで頂上決戦を経験したサンズのクリス・ポール「わりと中毒になっているね」

昨季サンズでNBAファイナルまで勝ち進んだポール[写真]=Getty Images
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ファイナル敗退により「良かったと感じることは決してないだろうね」と振り返るも、「僕は今、あの経験を味わうことができた」と自信を見せる

 NBAキャリア16シーズン目となった昨季、フェニックス・サンズへ加入したクリス・ポールデビン・ブッカーディアンドレ・エイトンミケル・ブリッジズキャメロン・ジョンソンといった若手たちを率いてプレーオフへと導いた。

 サンズは11年ぶりのポストシーズンとなったものの、ファーストラウンドでディフェンディング・チャンピオンのロサンゼルス・レイカーズを4勝2敗で下すと、カンファレンス・セミファイナルではデンバー・ナゲッツをスウィープ、カンファレンス・ファイナルではロサンゼルス・クリッパーズを6戦で制し、1993年以来初のNBAファイナルまで勝ち上がる快進撃。

 ポールとしても自身初のNBAファイナル進出となり、サンズはホームで最初の2戦を制したものの、翌第3戦からミルウォーキー・バックスの前に4連敗を喫し、2勝4敗でシーズン終了。フランチャイズ史上初、そして自身初のNBAチャンピオンはお預けに。

 今夏ポールは今季契約(プレーヤーオプション)を破棄して制限なしフリーエージェント(FA)となり、サンズと再契約を締結。ファイナル終了後に手首の手術を行ない、ここ最近は毎朝6時からリハビリをしているという。

 8月27日(現地時間26日、日付は以下同)に『TIME』へ掲載されたインタビューの中で、ポールはNBA初優勝を逃したことで「良かったと感じることは決してないだろうね」と昨季のファイナルを振り返るも、「僕は今、あの経験を味わうことができた。わりと(ファイナルの)中毒になっているね」とも話しており、NBAの頂上決戦を味わったことは特別な経験となったようだ。

 そのポールは27日にYouTubeへ公開された『No Chill with Gilbert Arenas』へ出演し、ギルバート・アリーナス(元ワシントン・ウィザーズほか)らとのトークの最中に、サンズへ加入した理由をこう明かしていた。

「フェニックスへ行こうと思った時、周りにいる人たちは僕の考えを知らなかっただろうね。僕はモンティ(ウィリアムズHC)のことは知っていた。これまでに関係を構築していたから、彼の考えは分かっていたよ。彼が準備できていることもね。(ニューオーリンズ・ホーネッツで)モンティの下でプレーした年、僕らは11勝1敗でスタートしたんだ。皆はその事実を知らないのさ」。

 ウィリアムズHCは一昨季にサンズの指揮官へ就任し、第2幕となったシーディングゲーム(順位決定戦)で8戦無敗へと導き、プレーオフまであと一歩という好位置へと引き上げていた。

ポール(右)が信頼を寄せるウィリアムズHC(左)[写真]=Getty Images

 そしてポールにとって指揮官と共に重要な存在となったのがブッカーだという。「キャリアのこの時点で、僕はどのようにして影響を与えるかを考えていた。そこで『おいおい、あそこにはデビンがいる。いいじゃないか』って感じだったね。彼がハードに戦うことはすでに知っていた。それにウィリー・グリーン(現ニューオーリンズ・ペリカンズHC)もいる。オフコートでも味方になってくれると分かっていた。だから『これはうまくいくんじゃないか』って感じだったのさ」と語っている。

 今夏のFA戦線で、サンズはトーリー・クレッグ(現インディアナ・ペイサーズ)を失ったものの、ビッグマンのジャベール・マギー、シューターのランドリー・シャメット、控えポイントガードのエルフリッド・ペイトンを獲得しており、昨季と同等と言える戦力を維持。

 昨季のウェスタン・カンファレンス覇者が2年連続で頂上決戦へと勝ち進むためには、レイカーズやクリッパーズ、ユタ・ジャズといった強豪を倒さなければならない。サンズとポールとしては、昨季構築したチームケミストリーをさらに醸成し、万全の態勢で今季を迎えたいところだ。

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