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今年のバスケットボール殿堂入りメンバーとなったトニー・クーコッチ(元シカゴ・ブルズほか)は、NBAキャリア13シーズンのうち、実に約7シーズンをブルズでプレーしてきた。
そのうち、1996年から98年にかけてブルズが達成した90年代後期3連覇では、MJことマイケル・ジョーダン、スコッティ・ピペン(ともに元ブルズほか)、デニス・ロッドマン(元デトロイト・ピストンズほか)というビッグ3を支えるシックスマンとして重要な役割を担い、オールラウンダーとして活躍。
9月11日(現地時間10日、日付は以下同)に『NBC Chicago』へ掲載された記事の中で、「ジョーダンはあなたにどれほどの影響をもたらしたか?」と聞かれたクーコッチは「あらゆる方法で、かな。彼は最高のチームメートというわけではなかった。でも、練習で皆を向上させるべく、プッシュしてくれたよ」と返答。
また、同日に『NBA.com』へ掲載されたインタビューでは、ピペンについてこう語っていた。
「私はいつも、マイケルがたぶんベストプレーヤーだったと言っている。それに、私にとってはスコッティがマイケルと同じくらい重要だったんだ。彼はあのチームをまとめて、相手選手たちをガードしていた。ボールを運んで、正しいやり方で皆を見つけ出してくれたからね」。
名将フィル・ジャクソンの下、ジョーダンとピペンを中心に見事にかみ合ったブルズは、90年代に2度の3連覇を成し遂げているのだが、クーコッチはクロアチア代表として臨んだ1992年のバルセロナ・オリンピックでアメリカ代表と2度対戦していた。
グループリーグの2戦目、そして決勝戦で対決しており、アメリカ代表にはジョーダンとピペンがいただけに、12日の殿堂入り式典で両選手へこのように感謝を述べていた。
「マイケル・ジョーダンとスコッティ・ピペンには感謝したいです。バルセロナで行なわれたオリンピックの間、彼らが私のお尻を蹴り、鼓舞してくれました。そのお陰でよりハードに取り組むようになり、シカゴ・ブルズで重要な役割を担うことができたのです」。
ブルズの後期3連覇メンバーで、殿堂入りしたのは2009年のジョーダン、10年のピペン、11年のロッドマン、03年のロバート・パリッシュ(元ボストン・セルティックスほか/97年のみ)に次いで、クーコッチが4人目となった。
チームメートたちを引き立てるアンセルフィッシュなプレーをしつつ、時折繰り出す華麗なパスさばきやトリッキーなショットで会場を魅了したクーコッチは、正式に殿堂入りしたことでバスケットボール史に名を刻むこととなったのである。
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