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1996-97シーズン途中にサンアントニオ・スパーズのヘッドコーチ(HC)へ就任したグレッグ・ポポヴィッチは、今季で26シーズン目を迎えている。
今季のロースターは自身がチームを率いてから最年少となる平均24.5歳という若さで、14試合を終えて4勝10敗と大きく負け越しており、ここ5戦で4敗を喫している。
それでも、11月17日(現地時間16日、日付は以下同)のロサンゼルス・クリッパーズ戦に92-106で敗れた後、72歳の名将はこんな言葉を残していた。
「努力していた姿は見て取れた。選手たちは成長しているし、小さなことでも良くやってくれている。負けるのは悔しいが、チームがハードに戦い、(負けから)学ぼうとしていることは敗戦を喫していても楽しいものだ」。
スパーズへ5度のチャンピオンシップをもたらし、1998年から2019年にかけて、22年連続でプレーオフ進出を果たしたポポヴィッチHCは18日終了時点で、レギュラーシーズン通算1314勝663敗(勝率66.5パーセント)を残している。
これはNBAのヘッドコーチたちが残してきた通算勝利数で歴代3位。2位のレニー・ウィルケンズ(1332勝1155敗)、1位のドン・ネルソン(1335勝1063敗)まで肉薄しており、今季中に歴代トップへ躍り出る可能性も十分ある。
そんななか、地元メディア『San Antonio Express-News』の記者から、ここまで成功を収めているカギは何なのかと聞かれると、ポポヴィッチHCは「成功するためのカギは何かって? ティム・ダンカン(元スパーズ)をドラフトすることだ。で、その後も生き続けること」と切り返していた。
ダンカンはスパーズが97年のドラフト1巡目1位指名して獲得したビッグマン。攻防両面でハイレベルなプレーを誇る殿堂入りビッグマンを手にしたスパーズは、翌98年からプレーオフへ返り咲き、ダンカン在籍時にプレーオフ出場を逃したことは皆無。
スパーズはデイビッド・ロビンソン(元スパーズ)という殿堂入りビッグマンとダンカンによるツインタワー体制で2度(99、03年)の優勝を飾った。だがスカウトを海外へ送り出し、トニー・パーカー(元スパーズほか)やマヌ・ジノビリ(元スパーズ)といったタレントを見つけて育て上げて、さらに3度(05、07、14年)の優勝を勝ち取ったことも忘れてはならない。
ここ2シーズンはプレーオフ進出を逃がしており、今季も厳しい戦いを余儀なくされているものの、デジャンテ・マレーやケルドン・ジョンソンといった選手たちは着実に成長を続けているだけに、ポポヴィッチHCがどんなチームを形成するのかは注目したいところだ。
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