Bリーグ公認応援番組
『B MY HERO!』
激闘の2021-22シーズンとドラフトを終え、各球団は来シーズンのステップアップに向けてロスターの調整を進めている。
『Bleacher Report』は、今年のFA市場の動向を俯瞰したレビューを投稿。活発な移動が落ち着きつつある現状での“勝者”と“敗者”を選別している。
はじめに、マックス契約を勝ち取ったプレーヤーは、紛れもない勝者と言えるだろう。キャップスペースの兼ね合いもあり、多くのスター選手が残留を選択。とりわけ、デンバー・ナゲッツがニコラ・ヨキッチに提示したNBA史上最高額となる5年総額2億6400万ドル(約356億円)のスーパーマックス契約は、リーグの枠を超えてスポーツ業界全土から注目を集めた。
また、ブラッドリー・ビールはワシントン・ウィザーズと5年2億5100万ドル(約339億円)、デビン・ブッカーはフェニックス・サンズと4年2億2400万ドル(約302億円)、ザック・ラビーンはシカゴ・ブルズと5年2億1520万ドル(約291億円)でそれぞれサイン。さらに、ザイオン・ウィリアムソン、ジャ・モラント、ダリアス・ガーランドら2019年ドラフト組も所属球団と大型契約を締結している。
球団単位で市場を見渡すと、ニューヨーク・ニックスのこれまでの戦果は賞賛に値するだろう。最大のハイライトは、プレーオフで株価を高めたジェイレン・ブランソンとの契約。4年1億400万ドル(約150億円)の額面がいささか高すぎると首を傾げる者もいるが、過去2シーズン同選手がルカ・ドンチッチなしでプレーした時間帯は、75ポゼッションあたり22.3得点、7.5アシストと素晴らしい平均スタッツをマークしている。
一方、昨季のNBAファイナル組は明暗が別れた。タイトルまであと一歩に迫ったボストン・セルティックスは、球団社長のブラッド・スティーブンスによる天才的な動きにより、昨シーズンのロスターを完璧に底上げ。とりわけ、ローテーションプレーヤーを差し出すことなく、1巡目指名権でインディアナ・ペイサーズのエースガードだったマルコム・ブログドンを獲得した手腕には、誰もが脱帽したことだろう。
対照的に、ゴールデンステイト・ウォリアーズは、ベンチから絶大な存在感を示したゲイリー・ペイトン二世とオット・ポーターJr.の2人を失ったため、お世辞にも素晴らしいとは言い難い。
フロントと主力陣は、両者との再契約を望んでいたが、巨額のラグジュアリータックスが立ちはだかり、ジョナサン・クミンガやジェームズ・ワイズマンら若手に未来を託す道を選択。ドンテ・ディビンチェンゾの獲得も一見付け焼き刃の補強に映り、大方の予想通りロスターの構築に頭を悩ませている様子だ。
スター軍団であれば、ブルックリン・ネッツも心穏やかではないだろう。カイリー・アービングの去就は未だ不透明で、そんな現状に痺れを切らしてか、絶対的エースのケビン・デュラントも球団に対してトレードを要求。当初は誰も想像していなかった解体への道はあまりにも衝撃的で、TJ・ウォーレンとの契約も霞んでしまった。
目まぐるしい移籍と契約を経て、勢力図はどのように改編されるのか。今はまだ妄想を楽しむしかない。
文=Meiji
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