2023.05.05

2025年高校卒業組のランキングが更新…レブロンの次男やカーメロの息子など二世プレーヤー続々

同世代の中で高い評価を得ているブライス・ジェームズとカイヤン・アンソニー[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 バスケットボール大国アメリカは、毎年のようにスター選手を輩出する。そして、カレッジ世代はNBA入り前最後の試金石として、目利きのスカウトはもちろんのこと、全米中のバスケファンが熱視線を向けている。

 しかし、高校世代にも次なる逸材は控えている。中でもClass of 2025(2025年に高校を卒業する世代)にはレブロン・ジェームズカーメロ・アンソニー、ドミニク・ウィルキンス、カルロス・ブーザーなど、歴代オールスターたちの息子がこぞって在籍している。

 学生スポーツ専門メディア『On3』は最近、同学年のランキングを更新。2023、2024年組よりも高い評価を受ける2025年組だが、取り立てるべきは既出のスターたちが育てた二世プレーヤーが皆、トップ75までにランクインしていることだろう。

 ブーザーはマクドナルド・オール・アメリカン、デューク大学でのNCAA制覇、バスケットボールU-21世界選手権での金メダルなど、学生時代から輝かしい成績を残してきた。そして双子の息子たち、通称“ブーザー・ツインズ”もまた、若くして頭角を現している。

 キャメロン・ブーザーは、主要格付けサイトすべてで1位の評価を受ける世代屈指のエリートプレーヤーである。身長203センチメートルのパワーフォワードは、スキルセット、コートビジョン、バスケットIQのどれを取ってもすでに高校生離れしたクオリティーがあり、今季は21.3得点11.2リバウンド4.2アシストの平均ダブル・ダブルをマーク。ペイントエリアでのフィジカルとリバウンドのほか、3ポイントも一貫性があり、同じスタイルのパオロ・バンケロと比較すれば、年齢的な優位性は否めない。

 一方、全米22位、ポジション別4位にランクインするケイデン・ブーザーは、強靭な体躯を活かしたアグレッシブなポイントガードとして認知されている。彼もキャメロン同様、IQが高く、今季の成績は15.0得点5.0リバウンド4.4アシスト2.0スティールと上々。パス、ペース、ビジョンの三拍子がそろっていることからピック&ロールからの組み立てが得意で、接触されてのフィニッシュも厭わない。また、スティール数からも見て取れるように、タフなオンボールディフェンダーとしても重宝されている。

世代屈指のタレントと目されるブーザー・ツインズ[写真]=Getty Images

 2人の後を追うのは、稀代のスラムダンカーとしてヒューマン・ハイライトフィルムの異名を持ち、2006年に殿堂入りを果たしたウィルキンスの息子、ジェイコブ・ウィルキンスだ。ジョージア州のパークビュー高校に在籍する203センチメートルのスモールフォワードは攻撃力に定評があり、平均19.0得点、5.0リバウンド、2.0アシストをマーク。また、ハイライトではしなやかなダンクシュートをたたき込むなど、父親譲りの運動能力を随所で確認することができる。

 幼少期から英才教育を施してきたカイヤン・アンソニーは、最近の成長が著しい。『On3』で60位の評価を受けるカーメロの息子は、シューティングガードを主戦場としており、代名詞のショットメイキングとスムーズなジャンプショットは父親から譲り受けた才能。来季はオーク・ヒルやIMGといった強豪校が在籍するNIBC(National Interscholastic Basketball Conference)のロングアイランド・ルーテル高校への転校が決定しており、より高いレベルで真価を発揮できるかに注目が集まっている。

 ブライス・ジェームズもまた、カイヤン顔負けのシュート性能を有した選手だ。NBAの歴代最多得点記録を持つ大黒柱のレブロンに「家族でも最もシュートが上手い」と言わしめる次男はその評価のとおり、兄のブロニーよりもウイングとしての気質が強く、ナイキが主催するサーキット「EYBL」でもスムーズなシュートストロークからアウトサイドショットを成功させていた姿が印象的だ。現在は全米73位の評価だが、その成長曲線を見る限り、もう数段階ステップアップする可能性は大いにあるだろう。

 さらに、この世代にはジャーメイン・オニールの息子も71位にランクインするなど、見どころ満載。皆、父親とは違うプレーヤーであることを認識しながらも、将来世界最高峰の舞台でマッチアップする姿を想像すると妄想は膨らむばかりだ。

文=Meiji

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