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4月9日(現地時間8日、日付は以下同)、NCAAトーナメント男子決勝が行われ、コネチカット大学がパデュー大学を75-60で破り連覇を達成した。前日の女子決勝ではサウスカロライナ大学がアイオワ大学に87-75で勝利し、今シーズン38戦無敗での優勝という偉業を成し遂げた。
男女ともに激しい熱戦が繰り広げられた末に幕を閉じた今年の「マーチ・マッドネス」だが、今シーズンは特に女子バスケットボールにおいて過去に類を見ない盛り上がりを見せることとなった。準々決勝にあたる「エリート8」でのアイオワ大学とルイジアナ州立大学の試合は、現地メディア『ESPN』の最高視聴者数がカレッジバスケットボール史上最多の1230万人に到達。これは、昨年のMLBワールドシリーズ(平均視聴者数910万人)やNBAファイナル(同1160万人)をも上回る数字となった。この試合は昨年の決勝と同じカードであり、両校のエースであるケイトリン・クラークとエンジェル・リースの“因縁”の対決に対する注目が集まったものと見られている。とりわけ現地におけるクラークの人気は高く、通算得点や3ポイント成功数など数々のスタッツでNCAAディビジョン1の記録を更新している姿から、“女性版ステフィン・カリー”の愛称で親しまれている。
ルイジアナ州立大学との熱戦に勝利し決勝に駒を進めたクラーク擁するアイオワ大学は、決勝でも全米の注目を集めることとなった。『AP』によると、NCAAトーナメント女子決勝の平均視聴者数は1890万人を記録し、同男子決勝の平均視聴者数である1482万人を大きく上回った。NCAAトーナメントの視聴者数において、女子決勝が男子決勝を上回ったのは史上初とのこと。さらに、女子決勝のラスト15分間における最高視聴者数は2410万人を記録したと報じられている。
『AP』によれば、この視聴者数は過去5年間におけるバスケットボールの試合中継で最高を記録しただけでなく、オリンピックを除いた女子スポーツのイベントにおいて全米のテレビ史上2番目に高い数字となった。1位は、2015年FIFAワールドカップ女子決勝のアメリカ代表対日本代表の試合であり、平均視聴者数2540万人を記録している。いずれも日曜日の中継であったことが高視聴率に寄与したと言われているが、いずれにしても今年のNCAAトーナメント女子決勝は全米の注目の的であったことは間違いない。この注目の高さについて、UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)で女子バスケットボールのヘッドコーチを務めるコリ・クローズ氏は次のようにコメントしている。
「観客動員数、視聴率、ソーシャルメディアのエンゲージメントなど、マーチ・マッドネスを取り巻く多くのポイントで成長が見られます。これはアイオワ大学に対する注目だけに起因するものではないと考えています。女子バスケットボールの試合は非常に良い内容なので、露出の増加に値するものだと考えています」
クラークやリースは16日に予定されているドラフトでWNBA入りすると見られており、活躍の場をプロに移す。今回記録的な視聴者を集めたNCAAと同様に、今後はWNBAにも注目が集まる。