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五輪3連敗に終わった日本代表…キャプテン林咲希「本当に悔しい…チーム一丸となって戦うことは最後までブレずにできた」

キャプテンを務めた林咲希。チームは予選グループ敗退となった[写真]=Getty Images
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 パリ2024オリンピック、グループフェーズ最終戦は、東京大会の準々決勝で勝利を収めている宿敵ベルギー代表との対戦。試合が行われているリールはベルギーとの国境の街であり、多くのベルギーファンが詰めかけた中で行われた。

 グループフェーズで2敗に追い込まれてあとがない日本代表は、ベルギーに大差をつけて勝利することで決勝トーナメント進出に一縷の望みをかけて戦った。だが、58-85で完敗。馬瓜エブリン本橋菜子東藤なな子らが積極的に攻め、宮澤夕貴がディフェンスで存在感を見せる時間帯もあったが、生命線の3ポイントは成功率24.3パーセントと低迷。3試合を通じても31.1パーセントまでしか上がらず、得点源の山本麻衣を脳震盪で欠いたことも響いていた。

 一方のベルギーはエースのエマ・ミースマンを軸に、高さと連動性のスタイルを生かしたスタイルで日本を翻弄していた。

完全アウェーの雰囲気でベルギーに押し込まれた日本代表[写真]=Getty Images


 ベルギーは2022年のヨーロッパチャンピオン。初戦ではドイツによもやの敗戦を喫しているが、2戦目のアメリカ戦で立て直しを図って13点差と迫り、リズムを取り戻していた。決勝トーメント進出をかけて臨んだ日本戦では、27点の得失点差をつけて、決勝トーナメント進出に滑り込み。選手たちからは「奇跡」という言葉が出ていた。

 日本はパリ五輪に向けて、『走り勝つシューター軍団』のコンセプトのもと準備を重ねてきた。コンセプトを生かして相手の対策を上回るには『停滞しないオフェンス』をする必要があるため、恩塚亨ヘッドコーチは『スクリプト』と呼ばれる台本を作り、「丸暗記するほどまでに体に染み込ませてほしい」と選手たちに伝えて戦いに挑んでいる。しかし、今大会は迷いからシュートを躊躇するシーンが多く見受けられ、準備してきたことが花開くことはなかった。

 ただ、そうした取り組みに対して、3大会連続でオリンピックの舞台を踏んだ髙田真希は「無駄になることはない」と言い切っている。

自身3度目の五輪に挑んだ髙田真希[写真]=Getty Images


「予選リーグ敗退という結果はすごく悔しいですけど、この3年間、自分もチームメートも苦しい状況の中で頑張ってきました。これがすべて無駄になることはないと思いますし、この先の人生の中で大切な3年間だったと思います。この経験を生かしていくことが、これから先の人生やバスケットの中で生きてきて、それぞれの財産になると思います」(髙田)

 また、ベルギー戦で最後までシュートを打ち続け、3本の3ポイントを含む13得点を記録したキャプテンの林咲希は悔しさを噛みしめながらも、前を向いた。

「ベルギー戦では勝利を目指して1つになって戦おうと、気持ちを切らさずに最後までやりきれたと思いますが、結果が出なかったのは本当に悔しいです。東京オリンピックが終わって3年間タフな練習をしてきました。そんな中で世界はレベルアップしていましたし、まだまだフィジカルもスキルも足りない部分がありました。ただ、金メダルという目標を信じてチーム一丸となって戦うことは最後までブレずにできたと思います」

パリ五輪女子バスケ日本代表のキャプテンを務めた林咲希[写真]=fiba.basketball

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