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4月末に渡米してチームに合流、そして5月6日の開幕戦からワシントン・ミスティックスの一員としてWNBAのシーズンに臨んだ町田瑠唯。レギュラーシーズン36試合とプレーオフ2試合含めて38試合のすべてに出場し、レギュラーシーズンの1試合平均は12.9分の出場で1.8得点2.6アシストという数字を残した。
ミスティックスは、レギュラーシーズンの成績が22勝14敗。レギュラーシーズン5位でプレーオフに進出し、レギュラーシーズン4位のシアトル・ストームと戦ったが、0勝2敗で敗退。セミファイナル進出はならず、シーズンを終えることとなった。
初めに1年目で学んだことで一番大きなことを問われた町田は「学んだことがありすぎて、一番というのは決められないのですが、良いことだったり、悩んだことだったり、壁にぶつかったことも、いい経験になったと思います」とコメント。
その後、個人のプレーについては、「すごく納得のいくプレーができたかとか、いい結果が残せたかというのは、あまりないです。でも、自分がチームとして求められていることを、どのタイミングで出ても、どの時間帯、何分何秒出ても、それを徹底してやろうということはできたのかなと思います」と振り返った。
先にも挙げたように、町田は全試合に出場。Wリーグでも休むことなのない『鉄人』だが、環境の異なるアメリカでも、開幕から最終試合までコートに立ち続けた。
「全試合出させていただき、セカンド(での出場)もそうですが、ポイントガードのターシャ(ナターシャ・クラウド)がいなかったときにスタートにも使っていただきました。本当にいい経験ができたと思っています」と町田。
WNBA参戦前、町田はWリーグとは異なるスケジュールや飛行機移動や時差を伴う遠征などに対する不安を口にしていた。だが、全試合出場という結果は、そういった過密スケジュールに対してもしっかりと対応できたということではないのだろうか。そんな問いを本人に向けると、こんな答えが返ってきた。
「後半になるにつれてアウェイ(で戦うこと)の大変さはあったのですが、だいぶアジャスト(対応)もできてきたと思います。大きなケガもせず、病気もしないでシーズン通して元気な状態でいれたのは、トレーニングもそうですが、食事の面が大きいのかなと思います。サポートに感謝したいです」
また、「いろんなことが勉強で、毎日が学びだった」というアメリカでの戦いで、バスケットに対する視野も広がったという。
さらに「ミスティックスのチームメートに出会えて本当に良かった」と語った町田は、特にエースのエレナ・デレ・ダンの“プロフェッショナル”な姿勢を目の当たりにできたこともプラスとなったようだ。
WNBAに挑戦して良かったと語った町田。会見では、来季も挑戦したいかという質問に、「はい、もちろんです」と即答する場面も。
日本人4人目のWNBAプレーヤーとして奮闘したポイントガードは、アメリカで得たかけがえのない経験を土産に帰国し、10月から戦いの場をWリーグに移すこととなる。
文=田島早苗