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『B MY HERO!』
「最後にチームになりました。集中して5人ががんばりました」とベンチで激を飛ばし続けた鈴木親光コーチの顔がほころんだ。
JX-ENEOSウインターカップ2016、女子3位決定戦が行われ、昭和学院高校(千葉県)が大阪薫英女学院(大阪府)を67-59で下し、2016年大会トップ3の座を手中に収めた。鈴木コーチは選手を称える。「昨日負けてしまった中でも、子どもたちが3位と4位の差を十分にわかっていて、自分たちで気持ちを切り替えていました。最後は笑って終わることができて良かったです」。決勝への切符を逃がした昭和学院だったが、チームの“新陳代謝”が早い高校バスケットボール界において、2年連続3位の成績は十分に称賛に値する結果だ。
この3位決定戦でも24得点20リバウンド3ブロックを記録し、勝利の立役者となったエースの赤穂ひまわりは「良いゲームができて良かったです。昨日の準決勝は後半に抜けだせず負けてしまった。今日の試合は気持ちが入っていて、受けに回らなかった」と笑顔で語った。
1、2年生のメンバーも多い昭和学院はウインターカップ開始直後にはチームケミストリーが確立されておらず、勝ち進みはするものの、要所にちぐはぐなプレーも散見され、3年生中心の団結力の高いチームに手を焼くシーンも目立った。
「最初はバラバラだったけど、一つひとつチームになっていきました。最後はすごく楽しかったです」と赤穂が示したとおり、短期間でチームとして成長していく過程が見えるのもウインターカップのようなトーナメント戦の妙だと言える。個人としても成長を見せた赤穂は「決勝には行きたかったけど、最後に勝って終われて良かったです。次のステップではもっと自分らしくアグレッシブにプレーしたい」と高校卒業後のWJBL、未来の日本代表での飛躍を誓った。
文=村上成