2017.09.29

ヨーロッパスタイルの両軍、小原翼と野口大介の働きが勝敗を分けるポイントに

 bjリーグ準優勝の実績を引っ提げて参戦しながら、富山グラウジーズはB1残留プレーオフに回る苦しいシーズンを送った。しかし、トリプルダブル達成者を2人輩出し(宇都直輝サム・ウィラード)、シーズン終盤には上位チームから白星をもぎ取るなど、収穫も少なくなかった。大黒柱の城宝匡史(現新潟アルビレックスBB)がチームを去ったものの、大塚裕土(元サンロッカーズ渋谷)や橋本尚明(元大阪エヴェッサ)ら即戦力として期待できる選手を補強。ミオドラグ・ライコビッチ新ヘッドコーチの下、雪辱を期すシーズンとなる。

 無念のシーズンとなったのはレバンガ北海道も同じ。得点面で特定の選手に頼らないヨーロッパ流のオフェンスは多くのチームを苦しめたが、シーズン序盤に負傷者続出で出遅れたことが最後に響いた形だ。こちらも西川貴之(現シーホース三河)が移籍してしまったが、外国籍選手以外は昨季とほぼ同じ布陣。築きあげた土台を昇華させ、強豪ぞろいの東地区をかき回すことができるか。

 富山のライコビッチHCはセルビア出身。やはりヨーロッパスタイルのバスケットを展開してくると見られ、北海道との対決はその精度の高いほうに軍配が上がるだろう。ともに外国籍選手のピック&ロールは高い水準にある。オンザコート1のクォーターにおける小原翼野口大介の働きが勝敗を分けるポイントになりそうだ。

文=吉川哲彦

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