2018.04.13
B1リーグ第27節、4月7日に青山学院記念館で行われたサンロッカーズ渋谷とアルバルク東京の第1戦は74-69でA東京が先勝。わずか5点差ではあるが、すでに「B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2017-18」進出を決めているチームと、CS進出に黄信号が灯っているチームの差が試合内容に表れた。
試合はアレックス・カークの3ポイントからスタート。SR渋谷はベンドラメ礼生がチームの最初の9得点のうち7得点を1人で稼ぐが、A東京は田中大貴を中心に着々と加点する。残り1分20秒には、約2カ月半もの間戦列を離れていた馬場雄大がコートイン。早速得意のパスカットから速攻でのダンクを披露し、A東京が波に乗ったまま22-11とリードして第1クォーターを終了した。
A東京は第2クォーターもジャワッド・ウィリアムズの連続得点などでリードを17点まで広げるが、中盤からロバート・サクレのペイントアタックが効き始めてSR渋谷が少しずつ点差を縮めていく。広瀬健太がブザービーターとなるジャンプシュートを沈め、37-28とA東京のリードは9点に縮まった。
後半の立ちあがりは互いに守り合う展開。SR渋谷は随所に好ディフェンスを披露するが、肝心の得点を奪うことができない。次第にファウルがかさみ始めたSR渋谷に対し、A東京はフリースローだけでこのクォーター13得点をマーク。山内盛久がブザービーター3ポイントを決めるが、60-42と点差は18点にまで広がる。
第4クォーターも、ザック・バランスキーの3ポイントや馬場のバスケットカウントなどで点差は一時22点にまで拡大。そこからSR渋谷はサクレと伊藤駿の活躍で次第に点差を詰めていくが、追いつくまでには至らず、A東京が逃げきった。
千葉ジェッツに東地区首位の座を奪われ、3位の川崎ブレイブサンダースともわずか3勝差のA東京。この日は第4クォーターの戦い方に課題を残したが、それまでは盤石といっていい試合運びだった。それでもルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチは「千葉や川崎、(シーホース)三河といったチームは昨季からメンバーも大きく変わらず、我々よりもアドバンテージがある。今日の第4クォーターのような展開についてはシーズン当初から選手にも言い続けていることで、他のチームのことは気にせずしっかりと危機感を持ってプレーしてほしい」と、ライバルチームよりも自分たちの戦いぶりに目を向けている。
レギュラーシーズンも残りわずか。A東京がCSを見据えてどこまで完成度を高めてくるか興味深い。
文=吉川哲彦
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