2019.04.27

B1返り咲きを狙う島根スサノオマジック、信州ブレイブウォリアーズの守備をどう崩すかがカギ

2000年より、バスケットボール専門で取材活動中

信州ブレイブウォリアーズvs島根スサノオマジック(@ことぶきアリーナ千曲)
第1戦:4月27日14時00分、第2戦:4月28日14時00分、第3戦:4月29日14時00分※2戦先勝方式

 今季も熱を帯びたB2の覇権争いで、全体の最高成績を収めたのは中地区の信州ブレイブウォリアーズだった。一昨季に島根スサノオマジックをB1に昇格させた勝久マイケルヘッドコーチを迎え、石川海斗らB1経験者も獲得。彼らが武井弘明三ツ井利也といった既存の戦力とかみ合い、大崎裕太ら若手も台頭。開幕から勢いが全く衰えることなく、過去2シーズンの負け越しから一気に48勝12敗まで勝ち星を伸ばした。B1ライセンスを所持していないため優勝してもB1に昇格することはできないが、チーム発足時のメンバーである齋藤崇人の引退に花を添えるべく、高いモチベーションで「B2 PLAYOFFS 2018-19」に臨むはずだ。

 そして、勝久HCにとってもう1つ大きなモチベーションとなるのが、対戦相手が古巣の島根であること。1シーズンでのB1返り咲きを狙う島根は鈴木裕紀HCや佐藤公威相馬卓弥が残留。そこにハンガリーからロスコ・アレン、ベネズエラからグレゴリー・エチェニケという代表経験者を加え、激戦の西地区で白星を重ねた。直接対決で2勝4敗と後れを取ったのが響き、2勝差で熊本ヴォルターズに地区優勝を譲ったが、43勝17敗の高勝率でワイルドカード枠は無事確保。1回戦を勝ちあがればB1再昇格に大きく近づくとあって、チームのムードも高揚しているだろう。

 今季の対戦は島根がホームで1戦とも50点台に抑えこまれ、1戦目に関しては得点者が相馬とアレン、エチェニケの3人だけだった。もちろん他選手の奮起が大前提となるが、リーグで唯一1試合平均失点が70点を切った信州のディフェンスをいかにして崩すか、対戦相手を徹底的にスカウティングする鈴木HCの腕の見せどころでもある。対して信州のカギを握るのはやはりアンソニー・マクヘンリーをおいて他にいない。攻守の要かつ精神的支柱であるマクヘンリーがチームを、そしてブースターを鼓舞し、ホームのボルテージをさらに上げることが勝利への近道だ。

文=吉川哲彦

■ロースター
・信州(ヘッドコーチ:勝久マイケル)
石川海斗
栗原ルイス
佐藤託矢
飯田遼
大崎裕太
リチャード・ロビー
上杉翔
蒲谷正之
三ツ井利也
武井弘明
ウェイン・マーシャル
アンソニー・マクヘンリー
齋藤崇人

 

・島根(ヘッドコーチ:鈴木裕紀)
佐藤公威
和田保彦
後藤翔平
阿部諒
相馬卓弥
小阪彰久
伊集貴也
ロスコ・アレン
与那嶺翼
コナー・クリフォード
北川弘
坂田央
グレゴリー・エチェニケ

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