2024.09.25
11月5日、バスケットボール男子日本代表(FIBAランキング21位)のトム・ホーバスヘッドコーチ(HC)が続投会見に出席。日本代表について語る中で、11月の強化合宿に招集していない金近廉(千葉ジェッツ)について言及する場面があった。
今月末に『FIBAアジアカップ2025予選Window2』を控える日本代表は、11月11日から候補選手23名を招集し直前合宿を実施。このメンバー構成の意図について問われたホーバスHCは、「これから若いメンバー、あんまり合宿に呼んでいない選手を呼びたい。例えば西田(優大/シーホース三河)選手を呼べなかったじゃないですか。彼のことは好きですけど、もう彼のバスケットはわかっています。違う選手を見たい。例えば中村(拓人/広島ドラゴンフライズ)とか、色々な選手を見たい」と、新戦力の発掘を合宿の目的の一つとしていることを明かした。
会見では「例えば~」と、脇真大(琉球ゴールデンキングス)や渡邉伶音(福岡大学附属大濠高校3年生)らの個人名も挙げながら、若手選手の飛躍に期待を寄せたホーバスHC。「去年優勝した広島の山崎(稜)選手と中村選手は、オリンピックの前に呼びたかったんですけど、バスケットボール・チャンピオンズリーグ・アジア(BCLアジア=アジアのクラブチームNo.1を決めるFIBA主催大会)があったからスケジュールが合わなかった。あの2人もすごい楽しみです」と、期待を言葉に込めた。
代表合宿に招集されていない“金近”の名前が飛び出したのは会見後半だった。質問する記者からの「関連して~」という言葉に、ホーバスHCは「金近?」と反応。すぐさま聞き間違えたことに気付き、「あ、ごめん」と照れくさそうに笑うと、「でも金近選手のことも話したい」と質問を遮って次のように話した。
「金近選手は素晴らしい選手になりそう!だけど、今は結果があまり出ていないんですよ。何回も何回も何回も同じことを言うとよくない。だから、彼が代表に入りたいならステップアップしないと。そういうメッセージも選手たちに送りたい。コンペティション(競争)が必要。コンペティションをつくりたい」
金近は東海大学に在学していた2022年2月から日本代表に招集されており、ホーバスHCも期待してきた有望株。パリ2024オリンピック直前には最終候補まで名を連ねていたが、惜しくもメンバー漏れ。今シーズンも開幕からB1リーグ戦11試合に出場し、1試合平均4.0得点、3ポイント成功率30.6パーセントと、自慢の長距離砲が鳴りを潜めている。
日本代表に戻りたければ、自力で駆け上がってこい――。
期待しているからこその代表選外。“熱血漢”ホーバス流のエールだ。
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