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岡山市で開催される「令和7年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」が7月27日に開幕。中国インターハイで大会を盛り上げる有力チームと選手を紹介。
文=入江美紀雄
42大会連続42回目の出場を果たす桜花学園高校(愛知県)。高校バスケ界の女王と称される名門は、ここ3年インターハイのタイトルから遠ざかっている。昨年末には、長年にわたり女子バスケットボール界をけん引してきた井上眞一コーチが逝去。選手たちは今大会、ユニフォームに喪章を付けてコートに立ち、恩師の遺志を胸に全国制覇を目指す。
今季は東海新人大会決勝で岐阜女子高校に70-58で敗退。第4クォーターにディフェンスの強度をさらに引き上げた相手に対し、対応しきれず突き放された。しかし、6月の東海大会決勝ではリベンジを果たす。前半に最大16点のビハインドを背負う苦しい展開となったが、粘り強く追い上げ、残り2.3秒に山田桜来がロングスリーを決めて60-59の逆転勝利を収めた。
一方で、1年次から得点源として活躍してきた金澤杏が怪我のため東海大会を欠場。その得点力はチームに欠かせないものであり、インターハイでの復帰とコンディションは勝敗を左右する要素となる。
チームの中心は2年生エースの竹内みや。巧みなドライブ、正確なジャンプシュートを武器に、全国でもトップクラスの得点力を誇る。王座奪還へ、桜花学園はチーム一丸で頂点を目指す。岡山は1986年に名古屋短期大学付属高校として桜花学園が初めてインターハイを制した土地。そのめぐり合わせも味方につけて大会に挑みたい。

1対1を得意とする竹内みや(U18日清食品トップリーグより)[写真]=伊藤大允
桜花学園の司令塔として攻撃のリズムをつくるのが、2年生ガードの竹内みやだ。身長161センチと決してサイズに恵まれているわけではないが、スピードとボールハンドリング、そして判断力に優れ、相手の守備を切り崩す力を持つ。1年時から主力として経験を重ね、得点力にも磨きがかかった。
東海大会では岐阜女子との接戦の中で、竹内が持ち味とするドライブや3ポイントシュートで流れを引き寄せ、攻撃の起点として存在感を示した。
U16女子日本代表候補にも名を連ねており、世代トップクラスの評価を受けている。「河村勇輝選手のようなガードになりたい」と語るように、アシストと得点の両面でチームに貢献する。
王座奪還を目指す桜花学園において、そのプレーが試合の流れを左右するキープレーヤーとなる。