ポスト
シェア
Bリーグ公認応援番組
『B MY HERO!』
さらなる進化が期待される桜花学園の勝部璃子 [写真]＝佐々木啓次
8月1日、岡山県で開催された令和7年度全国高等学校総合体育大会（インターハイ）女子決勝で、桜花学園高校（愛知県）は強豪を次々と撃破してきた日本航空北海道高校（北海道）を退け、4年ぶりのインターハイ制覇を果たした。背番号8を背負う勝部璃子（2年）は、この大舞台でチーム最多の19得点をマーク。誕生日と優勝が重なる最高の一日となった。
序盤は相手のエース、庵原有紗の高確率なジャンプシュートに苦しめられたが、「最初は相手の思うようにプレーさせてしまったのですが、試合の中で慣れてきて、チェックやプレッシャーをかけられるようになりました」と振り返る。コーチや仲間からの前向きな声かけに支えられ、オフェンスでも持ち味を発揮した。
第3クォーターの我慢の時間帯には「自分がやるから」とボールを要求。大事な場面で自ら積極的に攻める姿勢を見せた。「今までそういう声を出せなかったのですが、大事な場面で出せたのは成長だと思います」と自己評価する。昨年のウインターカップで1点差負けを喫し、「あの試合は今までバスケをやってきた中で一番泣きました」と振り返る。その悔しさが、責任感と積極性を芽生えさせた。
「去年の負けで、自分をもっと出さないとと思いました。意思を示すことが一番変わった部分です」と語る勝部。今大会は大阪薫英女学院高校（大阪府）戦で不調に苦しんだが、翌日から気持ちを切り替え、徐々にシュートタッチを取り戻した。
この日は故障のためロスターから外れている金澤杏から手の甲にメッセージをもらい、誕生日決勝に臨んだ。「最高の誕生日にしたいと思っていましたし、岡山は（亡くなった）井上（眞一）先生が初優勝された地でもあったので、絶対に優勝したかったです」と、強い気持ちでコートに立っていたことも明かした。
まだ2年生。今後へ向けて「苦しいときでも点を獲り続け、ボールを求め続けることを伸ばしたいです。ディフェンスも意識しながらシュートを決め切る力を磨きたい」と課題を掲げる。ウインターカップでは、再び全国の頂点に立つべく、エースとしてさらなる飛躍を誓った。
