2017.01.04

下剋上の歴史、オールジャパン名勝負②2007年慶應義塾大学vs日立~竹内兄弟が大会の主役に~

2007年大会は慶應義塾大が番狂わせを起こした [写真提供]=日本バスケットボール協会
2000年より、バスケットボール専門で取材活動中

 1月2日に開幕した第92回天皇杯・第83回皇后杯(オールジャパン2017)。プロクラブのみならずアマチュアのトップチームも参加するこの大会は、バスケット界の日本一を決める年初恒例のトーナメント戦だ。過去には前評判を覆す大番狂わせもあった。

■2007年 2回戦 慶應義塾大学 72-69 日立

 2007年の大学バスケット界は竹内兄弟を中心に4年生に逸材がそろい、非常に充実した年だった。加えて、当時のオールジャパンはJBLチームの外国人枠がゼロに設定されていたため、大学勢の下剋上を期待する声は高まっていた。

 竹内公輔(現栃木ブレックス)を擁する慶應義塾大学は2回戦で日立と対戦。日立が五十嵐圭や菅裕一の得点で先手を取るが、竹内が2メートルのセンター2人に次々とブロックを浴びせ、ゴール下を完全に支配。前半を4点差で折り返すと、後半も菅のアウトサイドシュートを軸に攻める日立に対し、慶應大も竹内だけでなく酒井泰滋や小林大祐(現ライジングゼファーフクオカ)らが応戦。山田哲也の負傷退場を機に流れは慶應大に傾き、日立は最後にガード5人の布陣で差を詰めるも、わずかに3点届かず72-69で慶應大が逃げきった。

 慶應大は、リーグ戦やインカレでも優勝を争った東海大学に敗れ、ベスト4進出はならず。とはいえ、竹内公は東海大の弟譲次(現アルバルク東京)とともに大会ベスト5に選ばれた。ベスト4以外のチームからの選出は初の快挙。改めて、竹内兄弟がすでに国内トップレベルの選手であることを示したと言えよう。

文=吉川哲彦