2024.05.06

苦難のシーズンを戦い抜いた“新生”サンロッカーズ渋谷「CSに届かずすごく悔しい」

キャプテンとして全60試合を戦い抜いたベンドラメ[写真]=B.LEAGUE
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 5月5日、各地でB1最終節が開催され、サンロッカーズ渋谷信州ブレイブウォリアーズとホームで対戦。82-59で快勝したSR渋谷だったが、中地区2位のシーホース三河も最終戦に勝利したため、1ゲーム差で同3位となり、惜しくもチャンピオンシップ進出を逃した。

 SR渋谷は試合後の選手やヘッドコーチのコメントを、公式SNSを通じて伝えている。

 今シーズンからチームに加入し、B2への降格が決まった古巣との対戦となったジョシュ・ホーキンソンは、「今日のゲームは予測していたとおり、信州が最後まで諦めずにハードにやってきました。そのような中でもこのゲームをしっかり勝ち取る気持ちで挑み、最後を勝って終われたことは良かったです」と今季最後となった試合を振り返った。

平均得点と平均リバウンドでチームトップの数字を残したホーキンソン [写真]=B.LEAGUE

「振り返ると本当に苦労したシーズンでした。苦しい出だしになってしまいましたが、ゲームを重ねるごとにルカHCのバスケットがチーム全体に浸透してきて、チームが一つになってバスケットを遂行することができました。誰ひとり諦めることなく、やるべきことをしっかりやった結果として最終日まで(CS進出が)どうなるかわからないところまでいけたのだと思います」

 そう語ったホーキンソンに加え、田中大貴アンソニー・クレモンズなどロスターの半分が新加入選手となると、新指揮官にはルカ・パヴィチェヴィッチHCを迎えたSR渋谷。大型補強に成功したチームは、中地区の台風の目となることが予想されていたが、開幕から4連敗を喫すると、2勝9敗と苦しいシーズンの始まりとなった。

 チームの生え抜きでキャプテンのベンドラメ礼生は、「シーズンが始まった当初は噛み合っていないところもありましたが、試合を重ねるごとに手応えもあったし、バイウィークで練習をすればするだけチームとしての成熟度が上がっていきました。チームとして成長できたシーズンだったと思う」と語りつつ、「ただ、CSに届かなかったところはすごく悔しい」と素直な心境を明かした。

 今季のSR渋谷は、大黒柱のジェームズ・マイケル・マカドゥがシーズン全休となるなど、コンディション不良やケガにも苦しめられた。ルカHCは「結果的にCSの進出もありえる状況の35勝25敗で終えることができました。それはスタッフ、選手たちが本当に諦めずハードワークし、毎試合に力を注いだことで実現したと思う」と激動のシーズンを通して成長したチームを称えた。

新指揮官の戦術が徐々に浸透し、シーズン後半に成績を伸ばした [写真]=B.LEAGUE

 CSへは惜しくも辿り着けなかったが、今季のSR渋谷はホームゲームの来場者数の合計が13万3665人となり、クラブの観客動員過去最多数を更新。実りのあるシーズンを終えて、指揮官は今季最後の白星を噛み締めた。

「今節のホーム2連戦、美しい内容のバスケットボールができたと思います。それは選手のみならず、ファンが創り出してくれたものでもありました。歴史があり小さなアリーナの青山学院記念館ではありますが、今シーズン数々の試合を行ってきた場所です。ここでシーズンを勝利で締められたことは良かった。美しく、素晴らしい光景でした」

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