2020.06.04
リーグ再開を待ちわびるファン・ブースターのために、B1リーグ18クラブの現状をチェックする企画がスタート! “Bリーグ・ロス”の皆さんがお気に入りのクラブの現状を把握して、今後の展望をイメージしてもらえれば幸甚だ。第3回は島根スサノオマジック。残り21試合を強い覚悟と強い意志を持って臨む。
文=吉川哲彦
開幕5連敗スタートではあったが、9試合目まではすべて失点が80点未満。ターンオーバーの多さからくる得点力不足に悩まされながらも、第7節には川崎ブレイブサンダースを68点に封じて撃破するなど、シーズン序盤の出来は必ずしも悪いものではなかった。事実、10月の2勝8敗という星取りから11月は4勝2敗と上向き、上昇の気配を感じさせた。しかしシーズン中盤に入ると、ブライアン・クウェリのインサイドとロバート・カーターのアウトサイドで80点台半ばまで得点を伸ばす試合も増えたが、重点を置いていたディフェンスが崩れる試合も増えてしまい、思うように白星を積み重ねられなかった。
1月には鈴木裕紀ヘッドコーチに2カ月の職務停止処分が下り、急きょ招聘した河合竜児アソシエイトコーチが代行を務めているが、情勢に大きな変化は見られず、現時点で11勝28敗。西地区最下位で、残留プレーオフ圏内から脱することもできていない。
リーグ戦再開が不透明な状況ではあるが、鈴木HCは3月21日に処分が解け、その後は再び指揮を執るものとみられる。現場復帰には並々ならぬ覚悟が必要だが、その覚悟とともにチームをB1残留に導く強い決意を持つことも求められる。佐藤公威と相馬卓弥、そして愛弟子のような存在である後藤翔平の3人は、一昨季には失意のB2降格を経験し、昨季はB1再昇格の歓喜を分かち合った鈴木HCの同志。残る21試合は、今季に賭ける彼らの強い想いがリングにアタックする強気な姿勢、最後まで諦めずにルーズボールを追う姿となって表れることを期待したい。
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