2020.11.09

キャリアハイの活躍でA東京を撃破した滋賀の狩俣昌也…「リーグを代表するチームに勝ててうれしい」

滋賀の狩俣がキャリアハイとなる17得点を記録し、A東京撃破に大きく貢献した[写真]=B.LEAGUE
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 11月8日、Bリーグ第7節第2戦が行われ、滋賀レイクスターズが87-80でアルバルク東京を撃破した。

 この日、先手を取ったのは滋賀だった。村上駿斗のミドルシュートで先制すると、狩俣昌也のスリーポイントシュートで5-0と幸先良くリードする。しかし、王者・A東京は慌てることなく得点を重ねていくと、この日Bリーグデビューを果たしたデション・トーマスらが得点を挙げ、34-44と滋賀が10点のリードを許して前半を終える。

 後半はまさしく一進一退の攻防に。滋賀はジョーダン・ハミルトンが個人技で得点を重ねるとともに、効果的なパスでチームメートの得点をアシストする。第4クォーター残り8分53秒にジョナサン・オクテウスの得点でついに逆転を果たすが、対するA東京も安藤誓哉須田侑太郎がスリーポイントシュートを沈め、追いすがる。それでも、ハミルトンの個人技でA東京のディフェンスをこじ開け、試合残り1分3秒に85-78とこの日最大となる7点のリードを奪う。ここから反撃を許さなかった滋賀が87-80で勝利し、Bリーグ初年度以来となるA東京撃破を達成した。

 この試合、滋賀はハミルトンの24得点を筆頭に各選手がそれぞれの役割を果たして“大金星”を獲得したが、今シーズンからキャプテンを務める狩俣の活躍が特に光った。狩俣は24分23秒の出場でスリーポイントシュートを66.7パーセントで4本沈め、スティールも2本を記録。Bリーグ発足以降キャリアハイとなる17得点を挙げ、チームの勝利に貢献した。

 ハイライトを挙げるとすれば、試合終盤の第4Q残り1分3秒のプレーだろう。ショットクロックが10秒を切ったところでハミルトンがドリブルを仕掛け、空いていた狩俣へパス。スリーポイントラインからおよそ1メートルほど離れた位置にいた背番号4は、ためらうことなくスリーポイントシュートを放つ。これが決まり、追いすがる相手の気持ちをへし折るような一撃となった。

試合終盤に値千金のスリーポイントシュートを沈めた[写真]=B.LEAGUE

 試合後の会見で狩俣は、「チャンピオンチーム、リーグを代表するチームに勝てたので、素直にうれしい」と笑顔で話し、「ゲームを通して自信をつけて、自分たちがやってきたことに自信を持ってプレーができたのが昨日の後半から今日の1試合だった」と勝因を語った。

 キャリアハイとなる自身の活躍については、「(2試合とも)積極的にシュートを狙っていこうという目標を持っていた。スコアができるできないは別にして、ゴールへアタックするというところを目標にしてやった2日間だったので、それが結果になったのはよかった」と振り返った。

 滋賀は昨シーズン、Bリーグ発足以降初となるシーズン勝ち越しを果たしたが、オフに主力が大量流出。ブースターからは不安の声が聞かれたが、狩俣は自身のTwitterで「滋賀の皆さん俺います」と力強いコメントを残した。この言葉に救われた滋賀ブースターは数多くいるだろう。

 その力強い言葉を結果で証明するべく、コート内外でチームを引っ張る背番号4。強靭なメンタルで王者相手にひるむことなく挑んだ結果、自身キャリアハイの活躍を披露してチームを勝利に導いた。

 シーズン開始前の大多数の予想を良い意味で裏切り、現在5勝7敗で西地区5位に位置する滋賀。この勝利がチームに勢いを与えることは間違いない。「リーグを代表するチームに勝てたことは自信にもなりますし、自分たちがやっていることが間違っていないというところにもつながったと思うので、今後の試合でもより自信を持ってプレーできるのではないか」とキャプテンもコメントしている。台風の目になるであろう滋賀に今後も目が離せない。

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