2024.06.01
5月30日、川崎市とどろきアリーナでニック・ファジーカスの引退試合「NICK THE LAST GAME」が行われた。
川崎ブレイブサンダースに在籍した12年間でともに戦った篠山竜青、藤井祐眞、長谷川技、辻直人(現群馬クレインサンダーズ)をはじめ、日本代表で共闘した田中大貴(サンロッカーズ渋谷)や竹内譲次(大阪エヴェッサ)なども参戦。当初は試合の出場メンバーに名を連ねていなかった渡邊雄太がサプライズで登場した。
ファジーカスは試合開始からインサイド、アウトサイドを問わずに持ち前の得点力を発揮し、試合終了残り22.2秒からのオフェンスでは篠山とのプレーで逆転のフローターを成功。試合終了残り2.2秒のラストプレーで辻の3ポイントシュートをブロックし、試合を締めくくった。前半をTEAM RED、後半をTEAM WHITEとしてプレー。40分間のフル出場で73得点を叩き出した。
試合後のヒーローインタビューで「2シーズンぶりのフル出場なので明日は動けるか不安ですが、すごく楽しかったです」と話し始め、「シーズン終了後から時間が経っていても、多くの皆さんに足を運んでいただき、ニックザラストのTシャツを着ていただいたり、22番を掲げていただいたり。最後にこうやって僕のことを送り出してくれて、本当にありがとうございます」と感謝。「(来てくれた)みんながいなければ成り立たないものです。集まってくれた選手は僕と一緒に日本バスケットボール界を変えてきたメンバー。みんなの顔を見ると、一人ひとりに対してメッセージや思い出があり、語りきれないほどです。多くの選手に集まっていただき、一緒にプレーできたのは本当に誇りです。みんなにも感謝したいです」と続けた。
ファジーカスの勇姿を見届けたファンの存在にも言及。12年間の思いを語った。
「一番大事なのはファンの皆さん。12年間における日本でのバスケットボール人生で、バスケットボール選手でいるのは本当に特別なことです。また、これだけの多くの皆さんに応援してもらえるのもすごく特別なことだと思っています。相手チームのファン、川崎ブレイブサンダースファミリーの皆さんなど、いろいろな人が集まってくれたと思います。応援してくれたファンがいたからこそ、僕の12年間はすごく特別なものになりました。本当にありがとうございます」
Bリーグ通算434試合出場、9552得点4500リバウンド1524アシスト423スティール165ブロック。川崎、そして日本バスケットボール界をけん引したニック・ファジーカスは大きな拍手を浴びながらコートを去った。
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