【B2第9節見どころ】A千葉は着実に白星を積みたい…新潟はオフェンスを改善して連敗脱出なるか

東地区首位を走るA千葉が新潟と激突 [写真]＝B.LEAGUE

　昨シーズンの相性が悪かった山形ワイヴァンズを前々節に2戦とも大差で下したアルティーリ千葉は、前節も愛媛オレンジバイキングスに危なげなく連勝。第1戦はオフェンスリバウンドを28本奪い、リーグ最多となっているターンオーバーも第2戦は5個しかなかった。次節に東地区首位争いの直接対決を控え、今節は着実に白星を積むことができるか。

　翻って新潟アルビレックスBBは、東西の地区最下位対決となった前節もバンビシャス奈良に連敗。第2戦は序盤の劣勢から盛り返して延長に持ち込んだものの、最後は体力が尽きた。特定の選手に出場時間が偏っている影響が如実に出てしまった格好だ。開幕8連敗のあと、第5節の今シーズン初勝利を挟んで再び6連敗と苦境は続く。

　新潟の明白な課題は、1試合平均得点がリーグ最下位のオフェンス面。その一因となっているのがA千葉に次いで多いターンオーバーだが、前節第2戦は8個に抑えることができた。A千葉との差は決定力。3ポイントシュートの成功率は決して悪くないだけに、アウトサイド中心のオフェンスシステムを試すなど、思い切った策に打って出ることができれば、A千葉に一泡吹かせることも不可能ではない。難敵であることには違いないが、局面を打開するチャンスと前向きに捉えることができるかどうか、チーム全体のメンタリティーも問われる戦いになるだろう。

苦戦が続く新潟において、チーム最多得点を記録する高橋克実 [写真]＝B.LEAGUE

　ベルテックス静岡は3人が欠場した中で山形ワイヴァンズとの第1戦に勝利しながら、相手が外国籍選手1人を出場停止で欠いた第2戦は延長の末に黒星。対照的に、神戸ストークスは越谷アルファーズとの第1戦は敗れたが、ジョーダン・キャロラインが欠場した第2戦は勝利し、相性の良さを発揮した。静岡は今節を連勝すれば、一気に西地区2位まで浮上する可能性もある。目下絶好調の岡田雄三の活躍で、開幕節にホームで連敗した借りを返したい。

　A千葉のオフェンスに対してファウルがかさみ、あえなく連敗となった愛媛だが、タッカー・ヘイモンドは第1戦で33得点、第2戦で32得点とエンジン全開の感がある。対する滋賀レイクスは青森ワッツとの第1戦を落としたものの、第2戦はライアン・クリーナーの37得点19リバウンドの活躍で制した。ただ、ブロック・モータムに続いて川真田紘也も戦線離脱を余儀なくされたのは痛手。愛媛としては、ヘイモンドを中心に積極的にペイントアタックしたいところだ。

　西地区首位のライジングゼファー福岡に1つ土をつけた熊本ヴォルターズと、調子を上げてきた滋賀に第1戦で勝利した青森ワッツの顔合わせは、東西の3位同士で勝率も並んでおり、見応えのある好ゲームになることは間違いない。前節の熊本は、合流間もないディクソンジュニアタリキをスターターに抜擢した。會田圭祐や池田祐一など、得点力のある青森のガード陣に対するディフェンスは必見。新戦力がホームでのお披露目でチームを勝利に導けるか。