2018.12.19

ウインターカップピックアップ選手インタビュー②奥山理々嘉(八雲学園)

ウインターカップの女子1試合最多得点記録を持つ奥山
中学や高校、大学などの学生バスケットをはじめ、トップリーグや日本代表と様々なカテゴリーをカバー。現場の“熱”を伝えるべく活動中。

いよいよ12月23日、「SoftBankウインターカップ2018 平成30年度 第71回全国高等学校バスケットボール選手権大会」が開幕する。今回は注目校に足を運び、コーチ、選手たちに大会への思いを聞いた。

女子1校目は絶対エース、奥山理々嘉を擁する八雲学園高校(東京都)。前回大会で女子の1試合最多得点記録を更新したオールラウンダーが、「『今年こそは』という思い」で高校最後の冬に挑む。

インタビュー=田島早苗

――インターハイではベスト8でした。そこから見えてきた課題はありましたか?
奥山 チームディフェンスの力が足りなくて桜花学園(愛知県)に負けたという思いが強かったので、チームディフェンスが課題だと感じています。上に行けばいくほど1対1の力も強くなるので、1対1で守れなかった時にチームディフェンスでカバーしないといけません。相手のいいリズムでオフェンスをされてしまったことが、一番の課題になりました。個人では自分のところに(ディフェンスが)たくさん寄ってきた時に、1対1の状況判断をもっと早くして、いいオフェンスを作ることだと思います。ディフェンスではセンターの選手が中を守っているので、それに対してカバーに行くことやフォワードのポイントゲッターを抑えるのが自分自身の課題だと思います。

――逆にインターハイでつかんだ手応えは?
奥山 今までは私がワンポストのオフェンススタイルだったのですが、1年生のセンターが入ったことで全体的に大きくなり、オフェンスのバリエーションも増えたのが手応えです。インターハイの前にチームのメンバー(編成)を変えたので、インターハイはまだちょっと合わないというか、難しい部分もありましたが、その中でたくさん経験できたことはチームとしてレベルアップにつながったと感じています。それと、夏前ぐらいからディフェンスをがんばろうと、課題に挙げていたので、まだまだですが、前よりもスクリーンに対してのディフェンスや声掛けなどは、できていたと手応えを感じています。

――ウインターカップに向けてチームが重点に置いていることは何ですか?
奥山 課題のディフェンスに加えてリバウンドも意識していて、(八雲学園は)大きいチームではありますが、例えば留学生の選手などに対して、自分たちがもっとリバウンドを意識して取り組まないといけないと感じています。オフェンスにしろディフェンスにしろ、リバウンドを取るほうが勝てると思うので。

――奥山選手から見た今年のチームの強みは?
奥山 全員が得点を取れるところだと思います。一人ひとりの役割はあるのですが、その中でみんなの力があり、5人がゴールに向かえるところが一番の強みだと思います。

――ウインターカップにおいて、勝ちきるためには何が必要だと感じていますか?
奥山 自分たちが得意なのはオフェンスですが、そのオフェンスでいかに速い展開からのブレイクや思いきりのいいシュートなどに持ちこむかです。相手が対策してくる中で、自分たちがやってきたことを出しきるかが一番のポイントだと思います。ディフェンスの面では、5人が1つのボールを追いかけて、みんなで守るというチームディフェンスをすることが、優勝するために大事なことだと思います。

周囲からの期待が高まる中、「いつもどおりプレーするだけ」と決意 [写真]=山口剛生

――前回大会で女子の1試合最多得点記録となった62点をマークしました。今年も注目される大会となりますが、プレッシャーは感じていますか?
奥山 62点は“チーム”で取らせてもらったので、それは別として考えています。自分や八雲が注目してもらっているということをプレッシャーに考えないで、応援してもらっていると前向きに捉えてがんばりたいです。最後なのでたくさんの方々に自分ががんばる姿を見ていただいて、少しでも八雲を応援していただけたらなと思っているので、自分はいつもどおりプレーするだけかなと思っています。

――小村日夏理選手をはじめ、3年生たちには昨年から一緒に主力で戦ってきた仲間も多いです。
奥山 去年から下級生主体として、2年生だった私たちが経験を一緒に重ねてきているので、プレーでわかるというか、やりやすいです。自分が(欲しいと思う)いい時にパスが来ますし、そこは本当に長くやっているのです信頼をすごく持っています。自分が守られた時に仲間が思いきりシュートを決めてくれるなど信頼関係があり、それは2年間で培ってきたものだと感じています。

――ウインターカップは仲間たちと迎える最後の全国大会です。
奥山 去年も優勝を目指していたのですが、『今年こそは』という思いがあるので、インターハイで桜花学園に負けたとかは関係なく、自分たちがやってきたことを出しきって優勝したいと思います。

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