2019.05.25

2019年の男子注目選手(18)須藤陸(能代工業)「献身性とシュート力を兼備する頼れる主将」

指揮官が絶対的な信頼を置くキャプテンの須藤[写真]=三上太
本格的に取材を始めたのが「仙台の奇跡」と称された2004年アテネ五輪アジア予選。その後は女子バスケをメインに中学、高校と取材のフィールドを広げて、精力的に取材活動を行っている。

4月から新学期がスタートし、高校バスケ界では各チームにルーキーたちが加入。昨年の1、2年生も学年が1つ上がり、ここから本格的なチームづくりを図っていく。今回、バスケットボールキングでは2019年に注目すべき選手を独自にピックアップした。

■男子注目選手(18)須藤陸(3年/能代工業高校/秋田県)

 2月に行われた東北ブロックの新人戦、「第29回東北高等学校男女新人バスケットボール選手権大会」を制した能代工業高校。オフェンスの中心はスコアラーの秋元淳之介と、強気のアタックが魅力の司令塔・伊東翼だが、小野秀二コーチはキャプテンの須藤陸に絶対的な信頼を置く。

 その須藤、能代カップの初戦、洛南高校戦では5本の3ポイントシュートを含む28得点を挙げている。スコアラーとしての才能を見せる一方で、シュートタッチがよくない試合ではスペーシングを保ち、チームメートのためにスクリーナーになり、リバウンドにも飛びこんでいく。177センチという、決して大きくないサイズでありながら、そうした献身さが能代工業のキーマンたるゆえんなのだろう。

「自分自身、リバウンドは得意だと思っています。シュートが入っていないときにほかの面で自分ができることを考えると、そうした細かくて、泥臭い部分でチームに貢献するよう自分なりに考えてやってきました。でもやっぱり得点できないと苦しい試合になってしまうので……」

勢いに乗れば、得点面でもチームを引っ張ることができる[写真]=三上太

 能代カップでは福岡大学附属大濠高校戦、開志国際高校戦こそ1ケタの得点にとどまったが、最終日の中部大学第一高校戦、明成高校戦はそれぞれ4本の3ポイントシュートを沈めて、チームを勝利まであと一歩のところまで引きあげた。

「自分の役割を果たすことができれば全国トップレベルのチームとやっても勝てると思います。それがわかった分、逆に役割を果たせずに大敗したことは悔しいし、もったいなかったです。決められるシュートを決められなくなったときに、シュートのことばかりを考えて、うまく切り替えられていない時間帯もありました。メンタル面やフィジカル面はまだまだです」

 須藤は目立つタイプではない。エースでもない。しかしキャプテンとしての責任感、自覚が彼のシュートに乗り移ったとき、能代工業の勢いはさらに加速しそうだ。

写真・文=三上太

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