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12月28日、「SoftBank ウインターカップ2023 令和5年度 第76回全国高等学校バスケットボール選手権大会」の女子決勝が行われ、京都精華学園高校(京都府)が岐阜女子高校(岐阜県)を63−59で破り、大会2連覇、2年連続夏冬制覇を達成した。
敗れはしたものの決勝戦でも8本の3ポイントを含む31得点をマークしたのが絈野夏海。3回戦の桜花学園高校(愛知県)では、第4クォーターで7連続3ポイントを含む25得点を挙げ、最大21点ものビハインドから大逆転する立役者となった。
勝負強いシュートで岐阜女子を準優勝に導いたエースは、大会記録となる27本の3ポイントを決めるなど、大きなインパクトを残した。もちろん大会ベスト5に選出され、その名前は歴史に刻まれる。
大会終了後のメディア対応で絈野は、将来日本代表、オリンピック代表選手になりたいと夢を語った。そのために選んだ進路が東京医療保健大学。今年は全日本大学バスケットボール選手権大会(インカレ)決勝で敗れたが、それまで6連覇を果たしていた大学バスケ界の名門チームだ。
絈野は進路を決めた理由を明確に答えてくれた。
「日本トップクラスの大学ですし、(岐阜女子からも)たくさんの先輩が行っています。それと練習を見学させていただいたときに本当に質が高いと感じて。(持ち味である)激しいディフェンスだったり、岐阜女子と似ている何かを感じられました」
得点を取れるようになったきっかけを問われると、絈野は1年次の悔しい思いがきっかけだったと振り返った。
「1年生のときの東海大会でスタートに選ばれて、そのときに桜花(学園)さんと戦ったんですけど、自分は最初のほうで頭が真っ白になってしまって。(その後の)インターハイではスタートで出られませんでした。その悔しさがあって(その年の)ウインターカップでしっかりとスタートで立つことができて。1年生からそういう経験をさせていただいたので、それがあったから1年生から伸びてこられたと思います」
高校時代、残念ながら一度も日本一になることになれなかった稀代のシューターは、大学で日本一に挑戦することになる。
文=入江美紀雄