2018.06.29
FIBAワールドカップ2019アジア地区1次予選Window3、日本対オーストラリアを翌日に控えた6月28日、試合会場となる千葉ポートアリーナで両チームの公開練習が行われた。
アウェーとなるオーストラリアは午後4時から練習を開始し、同5時15分から15分間を報道陣に公開した。練習内容は軽いシューティングだったが、ここまで4戦全勝とグループBでは首位に立つだけに、余裕を感じさせるものだった。日本のメディアの前に立ったのはマシュー・デラベドバとソン・メーカー(ともにミルウォーキー・バックス)のNBA組。この試合からチームに合流したが、気負うことなく、丁寧に日本の記者からの質問に対応していた。
練習後、メディアの前に立ったフリオ・ラマスヘッドコーチは、「チームの状態はとてもいい。この4週間でいい準備ができたと思う。明日のオーストラリア戦は勝ちにいきたい」と語った。ニック・ファジーカス(川崎ブレイブサンダース)と八村塁(ゴンザガ大学)が加入した今のメンバーは6月15日・17日に行われた日韓戦で初めてプレーした。「そこで得た課題を修正してきた。具体的にはピック&ロールやトランジションに対するディフェンスシステム。2人(ファジーカス、八村)の加入でミドルレンジの得点とリバウドというこれまであった課題は克服できたと思っている」と、期待を寄せる。
質疑の中で「ただ間違ってはいけない」とラマスHCが指摘したのは「オーストラリアはアジアでトップに位置するチームだ」という点。「オーストラリアにはほぼパーフェクトなプレーができないと決して勝てない。フィジカルの強さとサイズが日本にとって脅威となるはず。加えて2人のNBA選手(マシュー・デラベドバ、ソン・メーカー、ともにミルウォーキー・バックス)が加わったことで、さらに戦力はアップするはず」と分析。「相手の長所、ディフェンスからトランジションという流れを切るのも大切だと思う。簡単ではないが、気持ちで行こうと思っている」と決意を口にした。
また、ラマスHCはポイントガードの宇都直輝(富山グラウジーズ)に関して、「今回は12名から外しているが、チャイニーズ・タイペイ戦にはエントリーされる」と言及。そのため、宇都はチームには帯同し、前日練習での他のメンバーと一緒に汗を流している。タイペイ戦で誰を外すかについてラマスHCは何も語らなかったが、オーストラリア戦とは違う戦い方になることが予想される。
相手に思いどおりのプレーをさせないのが勝負の鉄則だ。前回の対戦を踏まえて、ラマスHCがどのような戦術を見せるかも注目される。日本はオーストラリアのトランジションバスケを抑えるためにも詰めらないミスを起こさないことやオフェンスをしっかりとシュートで終えることが求められるはず。加えて、時間をかけてゆっくり攻める“ディレードオフェンス”やゾーンディフェンスなどの起用も考えられるが、オーストラリアのパワーに押されても心が折れるのではなく、挑戦者としての気持ちを最後まで持ち続けることが重要だと言えるだろう。
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