2024.04.01
2月25日、有明コロシアムで「FIBAアジアカップ2025予選 Window1」が開催され、バスケットボール男子日本代表(FIBAランキング26位)は、中国代表(同29位)に76-73で勝利。「アジアカップ」レベル以上の主要国際大会では1936年のベルリンオリンピック以来88年ぶりとなる中国からの白星を手にした。
試合後のメディア取材で「しっかり勝ち切ることができて良かったです」と語った比江島慎(宇都宮ブレックス)は、「(22日の)グアム戦の反省点を活かして、一番ズレが生じるペイントアタックをいろんな選手がやってチームが連動できた」と激闘を振り返った。
中国にはトム・ホーバスヘッドコーチ体制での初陣となった2021年11月の「FIBAワールドカップ2023アジア地区予選」で2連敗を喫していた日本代表。この2試合を経験している比江島は、チームの成長についても語った。
「相手はスイッチだったり、ドロップだったり、いろんなディフェンスを仕掛けてきた中でも、それに対応できました。前回はオフェンスの引き出しが少なかったのも負けた要因としてあったのですが、今回はバリエーションが豊富で、相手も的が絞りづらかったと思います。何より走り勝つというところ、スピードを活かして明確に自分たちの強みを出すことができたのが前回と違いました」
日本は総リバウンド数で33-44と、中国に2ケタの差をつけられたが、3ポイント(32本中11本成功)やフリースロー(27本中21本成功)で相手を上回り、勝利をつかんだ。
その要因については、「相手にやられるのは当たり前くらいのメンタリティーで、シュートを入れられても切り替えて早い展開に持っていけばいいし、逆に相手はスピードのミスマッチだと思うので、そこを突くことを意識していました。相手に高さのアドバンテージはあるかもしれないですけど、僕らもスピードを武器にしているチームなので、自信を持ってやれたと思います」と語っており、世界と戦う上で常につきまとう高さのミスマッチに対して、不要な苦手意識は薄れてきているようだ。
「チームとして連動できた」と何度も口にし、成長を実感した様子の比江島。中国の猛追を受けていた試合終盤には、ジョシュ・ホーキンソン(サンロッカーズ渋谷)との連動からダブルチームを仕掛け、相手のターンオーバーから勝利を手繰り寄せるホーキンソンのダンクが生まれた。
「ダブルチームまでの指示はなかったですけど、アグレッシブにいくという指示はあって、ジョシュが反応してくれたんで僕も思い切りプレッシャーをかけました。あの意表を突くプレーは相手も予想してなかったと思うので、ギャンブルなディフェンスでしたけど、すごく効果的で良かったかなと思います」
そう振り返った比江島は、記者から「ディフェンスは好きになりましたか?」と質問を受けると、「まあ好きではないですけど、ディフェンスで褒められたらうれしいです」と笑顔で語った。
また、この試合では出場がなかったチーム最年少18歳の川島悠翔(NBAグローバルアカデミー)の印象について聞かれ、「まだまだ成長していくとは思うんですけど、まず(現段階で)ここまで通用しているというのが考えられないです。これからステップとかシュートを身につけていって、日本に欠かせない選手になると思うので頑張ってほしいです」と、33歳のベテランらしいアドバイスを送った。
今夏に迫るパリオリンピックの大舞台。新世代の台頭も目覚しいが、ベテラン陣の存在感も薄れておらず、再び代表メンバーが集結した際には、熾烈なロスター争いが待っている。
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