2024.07.11

「役割をいただいて成長できた」男子日本代表キャプテンの富樫勇樹がパリ五輪へ決意

パリ五輪バスケ男子日本代表のキャプテンを務める富樫勇樹[写真]=伊藤大允
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 7月10日、日本バスケットボール協会(JBA)はパリ2024オリンピックに出場するバスケットボール男子日本代表(FIBAランキング26位)の記者会見を行い、キャプテンを務める富樫勇樹らメンバー12名が目前に迫った大舞台への意気込みを語った。

 前回の東京五輪、そしてパリ五輪出場権を獲得した「FIBAワールドカップ2023」に続き、主要世界大会に挑む富樫は、「この12名のロスターに残れたことをすごくうれしく思います。チームとしてベスト8(予選ラウンド突破)という目標があるので、そこにたどり着くために僕ができることをやっていきたいです。そして僕は2度目のオリンピックになりますが、本当に特別な舞台です。誰もが立てる舞台でもないと思っているので、責任を持って戦っていきたいです」と、日の丸の重みを噛みしめるように語った。

 日本は昨夏のワールドカップで、長らく苦しめられてきたヨーロッパ勢のフィンランド代表(同20位)に勝利。格上相手に掴んだ金星をきっかけに快進撃を見せ、48年ぶりに自力で五輪出場を決めた。目前に控えるパリ五輪は世界トップクラスの超強豪国が集うバスケの世界一決定戦。日本は予選ラウンドでグループBに入り、ワールドカップ王者のドイツ代表(同3位)、開催国のフランス代表(同9位)、世界最終予選を勝ち上がってきたブラジル代表(同12位)と対戦する。

 富樫は「オリンピックなので、もちろん簡単なグループはない」と前置きしたうえで、チーム目標であるベスト8進出を実現するためのポイントとして、「チームとしてはもちろん3ポイントが大事になってくるし、あとはリバウンド。日本にとってはずっと課題であると思いますけど、3ポイントが入ったとしても相手に数多くシュートを打たれると難しい展開になってしまうので、コートに出ている5人がリバウンドの意識を強く持って戦っていかなければいけないと思います」と説明。長距離砲の精度のみならずインサイドの攻防の重要性も強調した。

 日本代表では、3学上の比江島慎、1学年下の渡邊雄太、2学年下の馬場雄大らとともに、世界で勝てなかった時代も経験してきた日本の司令塔。トム・ホーバスヘッドコーチが男子日本代表の指揮官に就任してからはキャプテンも務め、河村勇輝富永啓生ら若手が台頭してくるチームに経験を伝えてきた。

 ホーバスジャパンの集大成として臨むパリ五輪へ向けて、富樫は「トムさん(ホーバスHC)になってからキャプテンをやらせていただいて、僕自身、役割をいただいて成長できたなと思いますし、五輪で自分の経験がチームの勝利に役立てばいいなと思う。自分ができることすべて、コート内でもコート外でもやっていきたいと思います」と、改めてフォア・ザ・チームの思いを口にした。

 日本代表はヨーロッパ遠征を敢行し、非公開の強化試合1試合と、日本時間19日27時から五輪初戦でも戦うドイツ代表(同3位)、21日27時からNBA屈指のスターであるニコラ・ヨキッチを擁するセルビア代表(同4位)と強化試合を実施。パリ五輪の予選ラウンドでは、27日にワールドカップ王者のドイツ代表、31日に開催国のフランス代表(同9位)、8月2日に世界最終予選を勝ち抜いたブラジル代表(同12位)と対戦する。

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