トヨタ自動車をファイナルへ導いたガードコンビ…山本麻衣「自分を信じて打ち続けた」

　4月9日、武蔵野の森総合スポーツプラザ（東京都）で第24回Wリーグプレーオフのセミファイナルが開催され、トヨタ自動車アンテロープス（2位）がシャンソン化粧品シャンソンVマジック（7位）との第2戦に臨んだ。

　第1戦に78－64で勝利したトヨタ自動車は、第2戦にも66－56で勝利し、3年連続のファイナル進出を決めた。12得点8アシストを挙げた川井麻衣は、「試合の入りは良かったんですけど、後半に行くにつれて詰められてしまう流れになりました。それでも、ずっと声を絶やさずにコミュニケーションを取りながらしっかり我慢することができて、こういう結果つながったと思います」と試合後の会見で語った。

　また、17得点8リバウンドをマークした山本麻衣は、後半だけで4本の3ポイントを沈めるなど、勝負所や苦しい時間帯に存在感を示した。「前半はシュートが入ってなかったですが、自分のタッチは悪くないと思っていました。川井さんだったりがいいパスをくれたので、自分を信じていつも通り打ち続けました」。

18得点13リバウンド5アシストと躍動した馬瓜ステファニー[写真]＝伊藤大允

　川井と山本のツーガード体制はこの試合でもうまく機能し、互いの良さを引き出した。「川井選手と出ることで、うまくいかないときにはボールを預けて、自分がシューターのポジションになれるのは心強いです。どこにいてもいつでもパス出してくれるのでツーガードだとボールの回りが本当にいいと思います」と山本が話すと、川井も「私はパス、山本は得点というイメージでバランスを取れてるので、山本がいてくれて私もすごく心強いですし、一緒にやっていて楽しいです」と語り、相思相愛のバックコートコンビのようだ。

　昨シーズンに2連覇を達成し、複数のベテラン選手が抜けたトヨタ自動車。2人は馬瓜ステファニーとともにキャプテンを務めているが、山本は「先輩方が抜けて若いチームになり、キャプテンが3人体制で本当に良かったなと思っています。1人で抱え込まなくてもよくて、川井選手や馬瓜選手と一緒に話して、ここまでチームを作ってこれました」とコメント。同じく川井も 「抱え込みすぎてしまいそうなところを2人に助けられた1年でした。いろんな問題から目をそらさず、逃げないで自分たちで打破しようと向かっていけたことですごく成長できました」と今シーズンを振り返った。

　最後には「このメンバーでやるバスケットはものすごく楽しいのでそれを表現したいです」と川井が語ると、山本は「この一年間、自分たちのやってきたことを信じて、最後はいい結果が出ることを信じて全員で戦っていきたいと思います」と3連覇のかかるファイナルへ向けて意気込んだ。