2019.09.19

女子日本代表がアジアカップ4連覇に向けて最終調整

キャプテンの髙田真希がチームを引っ張る[写真]=伊藤 大充
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 9月19日、味の素ナショナルトレーニングセンターにて、女子日本代表の第10次合宿の公開練習が行われた。

 この合宿は、9月24日~29日の期間で行われる「FIBA 女子アジアカップ 2019」に向けた最終合宿で、本大会に出場する12名の選手が元気な姿を見せた。

 4連覇が懸かる女子アジアカップだが、出場チームの中には昨年の「FIBA 女子ワールドカップ」で敗戦、8月の中国遠征でも敗れた中国がいる。さらに世界ランキング3位で昨年のワールドカップでは準優勝のオーストラリアもおり、4連覇への戦いは決して楽ではないだろう。だが、キャプテンの髙田真希(デンソーアイリス)は「(中国に対して)みんなリベンジの思いがあるし、次戦ったら勝てる自信もあります」と力を込める。また、指揮を執るトム・ホーバスヘッドコーチも、「絶対優勝したいです。中国とオーストラリアは世界ランキングが日本より上。でも、それは良いことで、うちの選手はハングリーになっている」と語った。

取材を受けるトム・ホーバスヘッドコーチ[写真]=伊藤 大充

 メンバーは、髙田真希に宮澤夕貴(JX-ENEOSサンフラワーズ)と、昨年からのポイントゲッターに加え、リオデジャネイロ・オリンピック以来の国際大会出場となる渡嘉敷来夢(JX-ENEOS)が復帰。高さと強さを持つ渡嘉敷の加入でインサイドの層はグッと厚くなった。

 また、ガード陣では町田瑠唯(富士通レッドウェーブ)と本橋菜子(東京羽田ヴィッキーズ)が健在。スピードを前面に押し出したバスケットで日本の攻撃を演出する。2年前の3連覇に貢献した藤岡麻菜美(JX-ENEOS)が足のケガで離脱となったが、チームは昨シーズンのWリーグ準優勝となった三菱電機コアラーズのエース・渡邉亜弥を追加招集。「経験やフィジカルの強さ、ディフェンスも上手い」と、ホーバスHCは抜擢の理由を語った。
 
 渡邉は今年度のチーム始動時、候補メンバーの26名に入っていなかった。そのため、本人は「(26名の中には)ガード陣もいたので、今このタイミングで私がチームに入るべきなのかと、少し複雑でした。でも、参加するからには全力でやりたい。胸を張って頑張ろうという気持ちに変わりました」とコメント。プレーでも初めて参加した9次合宿では「(チームの動きなどを)覚えるだけ」だったのが、10次合宿では「少し余裕が出てきた」という。

 2番ポジションではなく1番ポジションでの起用となるため、「本来とは違うプレースタイルでまだ迷いがあるのですが、そこはみんなに助けられています」と渡邉。「トランジションの速さや前からディフェンスで当たって、一瞬でも相手を狂わせられたらと」と、来る大会に向けて意気込んでいる。

昨シーズンのWリーグではベストディフェンダーを獲得した渡邉亜弥[写真]=伊藤 大充

 他にも5月の国際強化試合ではMVPを獲得した林が復帰。「シューターは2人必要」(ホーバスHC)と、3Pシュートでの貢献が大いに期待される。

「自分たちのバスケットをすれば勝てる。合宿を何回もやり、練習を重ねてきて、その自信は付いてきています。本番はどれだけのモチベーションを上げて、いい準備ができるかが大事だと思います」と髙田。アジアのライバルたちとの激戦は必至だが、日本はここまで積み上げたチームプレーで4連覇という偉業達成を目指す。

【女子日本代表 アジアカップメンバー】
長岡萌映子(SF/トヨタ自動車 アンテロープス)
高田真希(PF/デンソー アイリス)
渡嘉敷来夢(PF/JX-ENEOSサンフラワーズ)
町田瑠唯(PG/富士通 レッドウェーブ)
本川紗奈生(SG/シャンソン化粧品 シャンソンVマジック)
本橋菜子(PG/東京羽田ヴィッキーズ)
林咲希(SG/JX-ENEOSサンフラワーズ)
馬瓜エブリン(SG/トヨタ自動車 アンテロープス)
中田珠未 (SF/早稲田大学4年)
渡邉亜弥(PG /三菱電機 コアラーズ)
宮澤夕貴(SF/JX-ENEOSサンフラワーズ)
赤穂ひまわり(SG/デンソー アイリス)

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