2022.02.14
2月13日、おおきにアリーナ舞洲(大阪市)において「FIBA女子バスケットボールワールドカップ2022 予選」の最終戦が行われ、女子日本代表が女子ボスニア・ヘルツェゴヴィナ代表と対戦した。
試合は序盤から先行した日本が8点のリードを奪って前半を終える。しかし、後半になるとボスニア・ヘルツェゴヴィナがエースのジョンケル・ジョーンズを起点に加点。第4クォーター中盤で日本を捉えると、その後は要所で3ポイントシュートを沈めて勝負を決めた。一方の日本は、20本の3ポイントシュートを決めたものの、終盤に得点が伸びず敗退。1勝1敗で大会を終えることとなった。
「終始リードしながら、点の取り合いのようになった中、ディフェンスがなかなかうまくいかず、第4クォーターではジョーンズ選手の守り方が中途半端になり、そこを(相手に)うまく突かれてしまったと思います」
オンライン会見で試合を振り返ったのは、今大会では副キャプテンを務めた髙田真希(デンソーアイリス)。
今大会は、若手中心で臨んだ昨秋の「FIBA女子アジアカップ2021」メンバーから東京オリンピックでキャプテンを務めた髙田やリオデジャネイロ・オリンピックを経験した渡嘉敷来夢(ENEOSサンフラワーズ)らが加入。そのため、ワールドカップへの出場権を獲得するのはもちろんのこと、「アジアカップメンバーとオリンピックメンバーの融合」(恩塚亨ヘッドコーチ)もテーマではあった。
2試合を終え、そのことについて問われた髙田は、「自分自身もまだ求められていることや、やろうとしていることをやっているだけになってしまっています。大切なのはそこに対してのプラスアルファ。試合では特にそれが有効的になると思っているので、ここの落とし込みには時間が必要になってくるのかなと思います」と現在の課題に言及。
参加4チーム中上位3チームが今年9月にオーストラリアで開催されるワールドカップに進むことのできる予選。日本の所属したグループは、ベラルーシ代表が新型コロナウイルスの影響で出場辞退となり、カナダ、ボスニア・ヘルツェゴヴィナと3チーム間で試合が行われた。初戦は、世界ランキングでは格上のカナダに逆転勝ち。そして最終戦はボスニア・ヘルツェゴヴィナに逆転負けと、日本にとってはたくさんの収穫も課題も見つかった大会となった。
髙田自身、大会を通してヘッドコーチが求めているバスケットがまだうまく展開できていないと感じているようで、オフェンスでの完成度が低さや、ディフェンスの中途半端さも試合に現れていると、会見の席では冷静に現状を分析した。
だが一方で、新体制で船出したチームに対しての手応えもしっかりと感じている。「若い選手はアグレッシブでいい選手がそろっています。そういった選手にプラスして私のような合わせる選手たちが、より練習をして、(連携等を)築いていけば、さらに爆発力が生まれると思っています」とコメント。また、「しっかりチーム作りをしていけば、今日よりもさらに良いチームになっていくというのは、自分たちでも分かっているところ」とも語った。
「今回は短い期間での準備でしたが、相手より高さやフィジカルが劣る分、(日本は)練習量やコミュニケーションを増やしてしてチーム力を高めていくことがより必要なんだなと実感しました」という髙田。
最終的には3年後のパリオリンピックでの金メダル獲得を目標としている女子日本代表。その旅は、まだ始まったばかりだ。
文=田島早苗
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