2022.02.11
2月10日、「FIBA女子バスケットボールワールドカップ2022 予選」の初戦が行われ、女子日本代表は女子カナダ代表と対戦した。
試合は、硬さの見えた日本が前半を終え17点のビハインドを負う展開に。しかし、第3クォーター中盤からハードなディフェンスと馬瓜ステファニー、山本麻衣(ともにトヨタ自動車アンテロープス)、赤穂ひまわり(デンソーアイリス)らのアグレッシブなオフェンスでジリジリと点差を詰めると、第4クォーター終盤にカナダを捉えることに成功。延長までもつれたものの、その延長では、疲れの見えるカナダとは対象に、運動量の落ちなかった日本が連続の3ポイントシュートなども飛び出して86ー79で勝利した。
「前半はすごく流れが悪く、相手のペースで進んでしまい、点差も開いてしまったのですが、後半はやりたいバスケットができました。その結果オーバータイムになり、オーバータイムもそのまま足を使ったバスケットで勝ち切ることができたので良かったです」
試合後、オンライン会見の席でこう感想を語ったのは15得点5リバウンドをマークした赤穂。追い上げる第4クォーター中盤からはドライブからのバスケットカウントや技アリのシュートに3ポイントシュートと、多彩な攻めで日本の逆転劇に一役買った。
だが、そのオフェンスもさることながら、この試合、ディフェンスでの貢献は大きかった赤穂。豪快なブロックショットだけでなく、相手の大型選手に体をあずける執拗なディフェンスやポジション取りなど、数字に現れない面でも存在感を示した。
もともと、東京オリンピックやそれ以前から、ディフェンスに定評のある選手。そんな赤穂はカナダ戦でのチームディフェンスについて「(ヘッドコーチの)恩塚(亨)さんのバスケットでは40分間フルコートでディフェンスすることを目標にしていて、それが後半に効き、相手の足も(疲れが)きていたのかなと思います。でも、前半はやられているところをみんなで守ろうという意識が低く、『やられるところをずっとやられ続けてしまった』ことで相手に好きなようにやられてしまったので、そこはアジャストが足りなかったと思います」と語った。
Japan came from 20 down to beat Canada in OT and Himawari Akaho was a big reason why! 🤩🇯🇵#FIBAWWC | #AkatsukiFive pic.twitter.com/NsldXAXyQD
— FIBA Women's Basketball World Cup (@FIBAWWC) February 10, 2022
また、自身のディフェンスでの評価を問うと、このような答えが返ってきた。
「ディフェンスはずっと自分の中で自信を持ってやってる部分ではあるので、『普通…』と言うか…。みんなが『良かった』と思ってくれるところを平均にできるぐらい頑張りたいと思っています。寄りももう少し早くできたし、ローテーションももっとできたのかなとも思うので、そういったところも、もっと足使って守れたらいいなと思います」
いつも通り、淡々と語りながらも頼もしいコメントを残した赤穂。国際試合での経験を積み重ねながら確実に世界のトップへと歩みを進めるオールラウンダーは、次戦のボスニア・ヘルツェゴビナ代表との試合に向けて、「日本の強みしっかり生かして、相手のペースではなく、ずっと日本のペースでやれば勝てると思うので、今日みたいなペースにならないように頑張りたいです」と意気込んでいた。
文=田島早苗
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