2022.06.20

トルコ戦を終え、W杯を見据える髙田真希「タイムシェアは自分たちの強みになる」

トルコに2連勝し、試合後の会見で心境を語った髙田[写真]=伊藤 大允
バスケ情報専門サイト

 6月19日、千葉ポートアリーナで「三井不動産カップ2022(千葉大会) 女子国際強化試合」が行われ、女子日本代表(世界ランキング8位)が女子トルコ代表(同9位)と対戦した。

 18日に行われた第1戦に77-49で勝利した日本は、続く第2戦にも83-57で快勝し、トルコに見事な2連勝を飾った。

 5得点3リバウンド2アシスト1スティールを挙げた髙田真希(デンソーアイリス)は、試合後の会見で「今日はアジャストされている部分もあり、なかなか自分たちのリズムにできなかったところもありました。それでも、苦しい時間帯をディフェンスで我慢しながら粘っていくことで、相手にも思うようなバスケットをさせないことができたので、今までやってきたことが自信になったかなと思います」と振り返った。

 髙田のプレータイムはチーム最長の25分3秒を記録したが、20分以上出場した選手は4名のみと、日本はチーム全員でプレータイムをシェア。選手交代を効果的に行い、40分間通して強度の高いディフェンスを続けた。

「恩塚(亨ヘッドコーチ)さんが目指すのはアグレッシブなディフェンスです。出ている時間はとにかくアグレッシブに行くことで、相手のミスを誘ったり、体力を削っていくのがこのスタイルだと思います。だからこそ、少しの時間でも自分たちのパフォーマンスを100パーセント出すために、みんなが理解して、誰がやっても同じようなペースでプレーできなきゃいけないです」

 今年9月に開幕する「FIBA 女子バスケットボールワールドカップ 2022」へ向けて強化を行っている日本代表。優勝を目標に掲げる髙田は、「ワールドカップは連戦でタフなゲームが続くので、このスタイルを習得すれば、タイムシェアは自分たちの強みになると思います」とこの戦い方に手応えを感じているようだ。

会見では「女子バスケの魅力をもっと知ってもらうために、自分たちのプレーや人間性を磨くことが重要」だと語った[写真]=伊藤 大允

「立場が確保されているわけではない」

 この試合でもスターターとして活躍した東藤なな子(トヨタ紡織サンシャインラビッツ)、赤穂ひまわり(デンソー)、オコエ桃仁花(富士通レッドウェーブ)は東京オリンピックなどの国際大会を経験して、20代前半ながら代表の主力選手となっている。

 その3人について聞かれた髙田は「それぞれがいい力を持っていて、より持ち味を発揮しています。決められた中でやっていくのはもちろん、苦しいときにもっと自分たちから攻めていく部分が備わっていけば、より世界でも通用する選手になっていくと思うので、もっとアグレッシブにやってほしいなと」とさらなる期待を寄せる。

 また、今回チーム最年少で選出された朝比奈あずさ(筑波大学1年)についても「いろんなものをたくさん吸収している段階ではありますけど、日を追うごとに彼女らしいプレーが出ているので、これからも高い目標を持って、どんどん成長していってほしいなと思います」と語った。

 さらに、チーム内の競争について聞かれると「若い選手が入ってきて、負けてられないという思いも強いですし、立場が確保されているわけではないので、自分自身もしっかりやらなきゃいけないなと。競争というよりもお互いいい刺激を与え合いながら練習できてるのは実感できてます」と心境を語った。

「どの選手もこのチームに最後まで残って、ワールドカップに出たいという思いで練習をしている」と語る髙田。オーストラリアで開催されるワールドカップへ向けて、今後の女子日本代表から目が離せない。

女子日本代表の関連記事