2022.09.07
森岡ほのか(札幌山の手高校3年)が1試合を無得点で終えることは珍しい。
9月5日から始まる「FIBA U18女子アジア選手権大会2022」(インド・バンガロールにて開催)に向けて、直前の9月2日に「Wリーグ オータムカップ 2022 in 高崎」に参加したU18女子日本代表。オータムカップは1試合のみの参加となったが、そこではWリーグの三菱電機コアラーズと対戦した。
この試合、森岡はバックアップメンバーとして約14分半の出場。2リバウンド1アシスト1スティールという数字にとどまった。
1番から5番ポジションまでこなすことができる器用な森岡は、札幌山の手では、ボール運びやポストアップからのシュートに3ポイントシュートとマルチな働きを見せる。隙あらば果敢にシュートを放ち、得点を重ねていく絶対的なポイントゲッターだ。
だがこの試合では放ったシュートは3ポイントシュート3本のみ。いずれも枠を捉えることはなく、無得点に終わったのだ。
「札幌山の手とはまた違うので、自分がどういう動きをすればいいのか、まだアジャストしきれていなくて、自分の役割を果たせていなかったです」と、試合を振り返った森岡。
加えて、「持ち味は得点を取ることなのにボールをコントロールをしすぎてしまい、得点を取りに行く意識が薄かったと思います。まずは自分が攻めることを意識して、しっかりリングに向かうこと。そうすればディフェンスも寄ってきてアシストなどもできると思うので、一番は自分でシュートを決めることを意識してやらないといけないと思います」とも語った。
体の強さや高さで勝る三菱電機との一戦では、チームはもとより、選手個々が、U18女子アジア選手権に向けての課題を見つけた。森岡も、「(同大会では)今回のように体が大きく、身長も高い選手たちとの対戦になると思うで、そういう中で速い攻めや、ドライブでも少しのズレを見つけてアタックできるようにしたいです」という。
得点パターンは豊富で、パスワークにも長け、ディフェンスでの貢献も大きく、バスケットIQも高いオールラウンダー。1年生のときにはウインターカップ3位に貢献するなど、下級生の頃から全国大会で活躍を見せてきた彼女の実力は証明済みだ。
「大会までにしっかりみんなとコミュニケーションをとって、自分の役割を果たせるようにしたいです」と抱負を語った森岡。
三菱電機戦では納得のいくプレーはできなかったが、彼女なら、そのときに明るみとなった課題を修正し、U18女子アジア選手権では持てる力をいかんなく発揮してくれるに違いない。
取材・文=田島早苗
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