2018.11.11

イースト最大級の“ビッグ3”を形成したシクサーズ、シモンズがフォワードに転向か?

エンビードとシモンズ(写真左)にバトラー(写真右)を加えたシクサーズ[写真]=Getty Images
バスケ情報専門サイト

エンビード、シモンズにバトラーを加えたスターター陣は豪華そのもの

 11月11日(現地時間10日)、フィラデルフィア・セブンティシクサーズはミネソタ・ティンバーウルブズとのトレードに合意し、オールスタープレーヤーのジミー・バトラーと、ジャスティン・パットンを獲得した。

 直近2シーズン、フォワードで不動のスターターを務めていたロバート・コビントンとダリオ・シャリッチを失ってしまったものの、シクサーズにはイースタン・カンファレンス最高級の“ビッグ3”形成に成功。

 オールスターセンターのジョエル・エンビード、昨季の新人王ベン・シモンズ、そしてバトラーによる破壊力抜群の“ビッグ3”は、大きな注目を集めるに違いない。

バトラーは直近5シーズンすべてで平均20得点以上を挙げている[写真]=Getty Images

 昨季終了後から“第3のスター選手”を求めていたシクサーズとしては、バトラーという攻防両面に秀でたオールスターを獲得し、優勝争いへ加わることが期待される。

 ここでは、シクサーズの予想スターターを見ていきたい。複数の現地メディアはバトラー獲得によって、208センチのシモンズをフォワードで起用することになるだろうと報じている。

■シクサーズの予想スターター
ガード:マーケル・フルツ(193センチ88キロ)
ガード:JJ・レディック(193センチ86キロ)
フォワード:ジミー・バトラー(203センチ107キロ)
フォワード:ベン・シモンズ(208センチ104キロ)
センター:ジョエル・エンビード(213センチ113キロ)

シモンズの高さを最大限に活かすべく、チャンドラーを先発起用する可能性あり

 コビントンとシャリッチを失い、3ポイントを狙える選手が減ったため、レディックのスターター復帰が濃厚だろう。今季はフルツにスターターの座を譲ったものの、キャリア13シーズン目のベテランシューターは、今季ベンチスタートながら平均30.9分に出場し、チーム2位の17.2得点を記録している、

 自慢の3ポイントは成功数(平均2.9本)こそ自己最高ペースながら、成功率は34.2パーセントと、キャリアワーストに沈んでいる。それでも、過去5シーズンはいずれもスターターだったことを考慮すれば、スターター復帰で調子を上げることができるかもしれない。

先発バックコートはベテランのレディック(左)と2年目のフルツ(右)が濃厚[写真]=Getty Images

 レディックの先発復帰により、シモンズはフォワードに転向することが予想される。ボールハンドラー役をフルツとシェアし、これまでよりもリバウンドやディフェンス、リング下でアグレッシブにプレーすることになりそうだ。

 ただし、3ポイントは今季まったく放っておらず、得点源エンビードとの相性を考えると微妙か。それでも、ディフェンス面でも相手チームの脅威となるシモンズがバトラーとコンビを組み、ペリメーターをガードすることはシクサーズの強みの一つ。もっとも、これはあくまでうまく機能すれば、という過程の話。シモンズの高さを最大限に活かすならば、やはりポイントガードとして起用するのがベストではないだろうか。

 そう考えると、レディックあるいはフルツがベンチスタートになるのだが、現有戦力で見ていくと、フルツがスターターを外れることになりそう。

 というのも、今季スターターとして出場している2年目のフルツが期待に応えているとは言い難いからだ。平均24.3分8.9得点4.1リバウンド3.6アシスト1.2スティールを残しているものの、フィールドゴール成功率は39.5パーセント、3ポイント成功率30.8パーセントと、決して高精度とは言えない。

 そのため、フルツをシックスマンにして、シモンズを司令塔として固定。バトラーと共に先発フォワードを務めるのはウィルソン・チャンドラーになる可能性もあるだろう。

 はたして、バトラーを加えたシクサーズがどんな戦いぶりを見せてくれるのか。今からとても楽しみである。

ユニークな才能を持つシモンズ。この男がPGを務めることで、シクサーズはサイズ面で優位に立つことができる[写真]=Getty Images

ジミー・バトラーの関連記事